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「ポツンと」絶好調のウラで、「イッテQ」の名物プロデューサー“出向人事”の読み方

「イッテQ」メインMCの内村光良

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 日曜夜8時の激戦区で「ポツンと一軒家」(テレビ朝日系)の勢いが止まらない。5月19日の放送では番組史上最高の19・8%(ビデオリサーチ調べ:関東地区、以下同じ)、ついに20%に迫ろうという位置につけた。

 一方、同時間帯で不動の1位を保ってきた「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)は、この日の放送では16・9%と3ポイント近い差をつけられたのだ。その直後、日テレは6月1日付人事で、制作・情報局の加藤幸二郎局長の子会社への出向を発表した――。

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 他局プロデューサーが解説する。

「『ポツンと一軒家』は、GWの連休終盤から3週連続で、バラエティ部門の週間視聴率で1位を獲得しています。具体的には5月5日:17・7%、12日:17・7%、そして19日の19・8%です。今年2月24日にわずか0・1ポイントの差でしたが、初めて『イッテQ』を破った時から両番組は勝ったり負けたりを繰り返してきました。しかし、5月に入ってから『ポツン』が勝ち続けています。そんな中、『イッテQ』の番組立ち上げから関わってきた名物プロデューサーである加藤局長の人事には驚きました」

「イッテQ」メインMCの内村光良

 日テレには、かつてのフジテレビのような、裏方なのに有名なプロデューサーやスタッフは少ない。一般の視聴者が知っているのは、せいぜい『進め!電波少年』の“Tプロデューサー”こと土屋敏男氏くらいではないだろうか。いったい加藤局長とはどんな人なのか。

「もともとIVSテレビ制作という制作会社にいた方です。日テレと関わるようになったのは、やはり日曜夜8時の放送だった『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(85〜96年)で、IVSの先輩であるテリー伊藤さんの総合演出の下、アシスタントディレクターとして働いていました。同様にテリーさんの下で演出を学んだのが、土屋さんです。その後も土屋さんと共に加藤さんは『ウンナン世界征服宣言』(92〜95年)などで演出を担当、99年にディレクターとして日本テレビに中途採用されます。その後はプロデューサーとして、05年に立ち上げたのが『イッテQ』の前身である『クイズ発見バラエティー イッテQ!』です。その後はチーフプロデューサーとなり、14年には制作局次長に。そして翌年には制作局長代理。16年に制作局長と、いわゆる現場のトップに出世しました。昨年6月には、組織変更でバラエティやドラマを扱う制作局と、情報番組を扱う情報カルチャー局が統合され、情報・制作局となるのですが、そのトップになったばかりでした。温厚な人柄で、後輩からも慕われる。もともと制作会社にいた人なので、下請けの気持ちもわかるということで、現場でも悪く言う人がいないほど評判がいい。そういう人がトップに立っているから、制作会社のやり手スタッフも集まってきていたし、スタッフものびのびと働けたのだと思います。それがたった1年で子会社の『日テレアックスオン』に出向というのですから、原因はひとつしか考えられません」(同)

日テレバラエティの王道

 原因といえば、「イッテQ」で昨年5月に放送された「ラオスの橋祭り」ヤラセ疑惑だ。宮川大輔が体を張って世界の祭りを紹介する名物企画だったが、これがヤラセと報じられ、企画はいまも復活できないままだ。

「あの時に現場トップとして謝罪したのが加藤局長でした。日テレとしては、今回の人事でコンプラインス遵守という強い意思をしめたということなのでしょう。ただ、今回の人事を見ると、後任の局長は情報センター長だった方……正直言ってよく知らないのですが、報道畑だった方のようですね。ということはバラエティ、ドラマの経験がないということです。となると、他局の我々としてチャンスと見ることもできるかもしれません」(同)

 日テレの日曜夜8時枠を作り続けてきたトップが子会社に去って、「イッテQ」は大丈夫なのだろうか。

「『元気が出るテレビ』の頃から、日テレは日曜夜のバラエティには、売れていなくても嫌われないタレントを起用してきました。ギャラを安くできるし、長期ロケでもスケジュールを合わせることができるからです。また、ギャラが安い分、ロケ代や制作費に回せるメリットもあります。『イッテQ』の宮川大輔とイモトアヤコは、そのツートップと言っていいでしょう。しかし、宮川の名物企画はなくなり、イモトは『下町ロケット』(TBS系)で好演し、女優として売れています。つまり、宮川はヤラセ疑惑、イモトはフィクションの世界で活躍しては、『イッテQ』の名物であるガチンコ感を視聴者は感じられないでしょう。だからこそ、みやぞん(ANZEN漫才)や木村佳乃に新風を期待したのだと思いますが、こちらも上手く回っていません。そろそろレギュラー陣の顔ぶれを変えてみてもいい時期かもしれませんが、それほど焦っているように感じられないのは、総合演出の古立善之を変えていないことからも明らかです」(同)

 古立プロデューサーといえば、「イッテQ」のみならず、「月曜から夜ふかし」「嵐にしやがれ」など多くの人気バラエティを手がけている。

「現在の日テレのエースと言っていいでしょう。彼は土屋プロデューサーの下、『電波少年』で修業し、加藤局長の下、『イッテQ』や『24時間テレビ』で鍛えられた、日テレバラエティの王道を継ぐ者なんです。だから、トップの局長は変えても、演出の古立は変えなかったのは、『イッテQ』なら復活できると上層部は思っているのでしょう」(同)

 そうそう上手くいくのだろうか。『ポツン』との差は約3ポイントまで開いているのだ。

「確かに3ポイントは大きいですが、この週のバラエティ部門のベスト10では『イッテQ 』は2位につけています。まだまだ1対1の戦いであることには変わりありません。『ポツン』のようなワンコンセプトの番組は、わかりやすい反面、飽きられたら落ちるのは早いという弱点がある。逆に言えば、『イッテQ』は何でもありで、ネタに制限はありません。日テレには『行列のできる法律相談所』や『世界まる見え!テレビ特捜部』にように、1度落ちても息を吹き返したノウハウがありますから、まだ余裕があるということだと思います」(同)

 年間三冠王でもライバル関係にある日テレとテレ朝、その代理戦争とも言える両番組の戦いが注目される。

週刊新潮WEB取材班

2019年5月26日 掲載

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