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「貯金ゼロ」が国民の3割?! いくら貯めれば安心して暮らせますか? データから割り出した「3つの目安」

「貯金ゼロ」が国民の3割?! いくら貯めれば安心して暮らせますか?

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先日、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社による、「30代・40代の金銭感覚についての意識調査 2019」が発表され、約2割の人が貯蓄できていないなどといった結果が話題となりました。実際、「みんなどれくらい貯めているのか」「どのくらい貯めたら安心できるのか」というのは、普遍的に多くの方が関心を持っているテーマです。
今回、『ほったらかしでもなぜか貯まる!』などの著書があるファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが、「一体どのくらいの貯蓄をすれば、生涯安心して暮らせるのか」、いくつかの目安や目標とともに紹介してくれました。

文・構成/星飛雄馬

国民の三割が、金融資産ゼロである

冒頭のSMBCコンシューマーファイナンスの調査結果で、約2割の人が貯蓄できていないということに驚かれた方も多いようですが、実は類する調査結果は、以前から色々なところから出ています。

例えば、金融広報中央委員会が運営しているサイト「知るぽると」が2016年に調査した結果を見てみましょう。国民の金融資産(預貯金のほか、株式や投資信託などの金融商品)の有無について調べた内容があります。

金融広報中央委員会「知るぽると」より(https://www.shiruporuto.jp/public/data/life/stat/stat002.html)

この表を見ると、国民のうち、全体の三割が金融資産を持っていないという結果になっています。

年代別に見てみると、やはり20代では資産形成は難しいようで、金融資産の非保有世帯は45%程度となっていますが、それ以外の世代では、平均してやはり三割程度の世帯が、金融資産を持っていないという内訳になっています。

約1000万円の貯蓄が普通!?

ここで一つ気になるデータがあります。

金融試算を保有していない人の割合が三割にのぼる一方で、一世帯あたりの金融資産保有額の平均は1078万円と、一千万円を超えているという数値です。

世代別に見てみると、同じく平均だと30代で約400万円、40代で約600万円、60代では、約1500万円の金融資産があるという結果になっています。

この数字を見て、皆さんはどのような感想をお持ちになったでしょうか。

「自分はそんなに貯蓄できていない……」と不安になってしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。

実は、平均の貯蓄額のデータを見る際に陥りがちな落とし穴があります。

私たちがデータを見る際に、注目しがちなのは「平均の値」です。

ですが、平均値というものは、サンプルの中に突出して高い値が含まれている場合、上振れすることになります。

ですから、世代別に、どれくらいの額を貯蓄しているかを知るには、平均値と同時に、中央値についてもチェックしてみる必要があります。中央値とは、数字を小さい順などに並べ、真ん中にくる値のことを指します。体感的には平均に近いと感じる数字になることが多いかもしれませんね。

同データの中央値を確認してみると、30代で約170万円、40代で約200万円、60代では、約650万円となっています。

平均値に比べ、低めの金額が出ていることが分かります。平均値を見た際には、こんな金額は貯蓄できないと思った方も、中央値の金額なら目標にしやすいのではないでしょうか。

「人並み」の貯蓄をと目指す人であれば、まずは統計データの中央値、その次に平均値を貯蓄目標とするのもわかりやすい目安といえます。

毎年30万円貯めることからはじめよう

貯蓄をしていない人や金融資産の非保有世帯が2割や3割と高い一方で、貯蓄額の平均値は高く、中央値は低いというデータ。このことから、貯蓄の度合いには、かなりの差が広がっていることが予想されます。

Photo by iStock

実際に多くの方とお金の話をしていても、貯蓄の度合いの差は激しく、貯蓄できている人は、十二分なほど貯蓄が進んでいて、できていない人はゼロでも驚くことなくそれが当たり前の日常になっていることを目の当たりにします。

そうした中では、中央値を目標とすることも厳しいと感じる人もいるかもしれません。

大きな目標を掲げると、挫折してしまうのは人の常。ここはまず、「自分には無理」とあきらめてしまう前に、ひとまず毎年30万円をきっちりためることからスタートしてはいかがでしょうか? これが2つ目の目安です。

一つのモデルケースとして、22歳で就職し、65歳まで働き続けると仮定します。毎年30万円の貯蓄を43年間続けたら、約1300万円の貯蓄を準備することができます。

会社勤めをしていた人が受け取る老齢厚生年金の平均受給額は、月額約15万円(2017年度)です。

その15万円に、貯蓄から月4万円を取り崩してプラスすれば、19万円になります。その生活費で暮らせるなら、約1300万円の貯蓄は約27年(1300万円÷月4万円)もつため、92歳までやり繰りできる計算になります。

月に2万5000円貯められれば、老後は安心かも

人によって必要な生活費は異なりますから、月19万円では安心できないという方もいらっしゃるかもしれません。そこは、例えば65歳以降も働くことや、まずは毎年30万円貯蓄を目指し、それが習慣化されたら貯蓄額を上げていくといったことでカバーしていくことになります。

いずれにせよ、まずは一歩踏み出すことで、何もしなかった状態よりも、確実に安心に近づくことができます。

変動要素はあるものの、「毎年30万円程度の貯蓄ができれば、90歳くらいまで安心して暮らせるかも」というのは、一つの足下の目標にしやすいのではないでしょうか。

年30万円と聞くと大きな金額に感じますが、月換算だと2万5000円になります。平日が25日と仮定すると1日1000円です。千里の道も一歩から、ではないですが、目標とする金額を年、月、日、と刻んでみると、意外と取り組めそうだと感じるかもしれません。

貯蓄には「貯め期」がある

最後にもう一つ、大雑把な貯蓄目標を立てるための目安をご提案しましょう。

先ほどのモデルケースでは、22歳で就職し、65歳まで働き続けることを想定しました。仕事に就いている期間は43年間ということになります。

Photo by iStock

この43年間の中には、貯蓄しやすい「貯め期」と呼ばれる時期があります。

一般的に、子どもが生まれると、教育費と養育費で年間100万円くらい支出が増えます。そのため、子育て期に、独身時代と同じペースで貯蓄を続けるのは、かなり無理があります。

その点を考慮し、43年間働くとしても、その貯蓄のペースにメリハリをつけることが大事です。

まず、22歳で就職し、独身の時期や、まだ子どもが居ない共働き期間は経済的な条件が良いことが多く、人生の「貯め期」と言うことができます。この時期は、ちょっと頑張って、手取り収入の約30%を貯蓄に回せると理想的です。

次に、出産を経て、子育ての時期についてです。特に保育料がかさむ時期や、子どもが大学に通っている時期は教育費や仕送りなどの支出も増えるため、貯蓄に励むのは困難です。ですから、この時期は頑張り過ぎず、手取り収入の約5%程度を貯蓄に回せばよしとします。

子育て期の中でも子どもが小中学生の時期は、比較的稼ぎに出るなど時間のコントロールができる可能性も生まれるため、「ミドル貯め期」として手取り収入の約10%を目指せると良いですね。

子どもが独立し、まだ皆さんが働いている時期が、最後の「貯め期」です。リタイアする前の、ラストスパートと考え、再び収入の約30%を目標に、貯蓄にいそしめるチャンスがあります。

まずは自分が手に届きそうな目安を目標に

統計的なデータから「人並み」を目指す目標額、とにかく年30万円を貯めてみる方法、人生の「貯め期」を目安に手取りの一定割合を機械的に貯める方法と、大きく3つの目安をご紹介してきました。

まずは、自分が納得できる目安や、手が届きそうな目安を目標に、貯蓄習慣をスタートしてみることがおすすめです。

小さな金額を蓄えることが当たり前になると、後からそのスピードを加速することは、ゼロからイチをスタートするよりも、うんと取り組みやすくなります。自分にとっての「当たり前」のステージを少しずつ上げていけると良いですね。

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