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身近になったマッチングアプリ ぼったくりや詐欺被害急増

身近になったマッチングアプリ ぼったくりや詐欺被害急増

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 人との出会いのきっかけは様々。友達からの紹介、職場や趣味の繋がり、最近ではSNSがきっかけということも珍しくない。20〜30代未婚男女の5人に1人がマッチングアプリを利用しているという調査結果もある。一昔前ならネットで知り合うなんてと警戒していたような人も、利用者が増えるにつれ安心している様子だ。ところが、その気の緩みをつくようなトラブルが最近、目立っている。ライターの宮添優氏が、新興の出会い系サービスがきっかけで被害者となった男性たちの嘆きをレポートする。

SNSでの水着写真などでその気にさせるケースも

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「出会い系」のサイトやコミュニティサービスといえば、かつては相当胡散臭いものであった。援助交際など児童福祉法に抵触するようなやりとりの温床で、出会い系を介して真剣な交際をし、果ては結婚する、などということは到底考えられなかったし、嘲笑の対象であった。が、それも今は昔。

 フェイスブックを活用した日本最大級の恋活サービス「omiai」や、恋愛・結婚マッチングアプリ「ペアーズ」などを使って知り合い、結婚したというカップルは少なくない。2015年頃から日本でも利用者が増えた米国発のデートアプリ「tinder」に至っては、女子大生が気軽に異性の友人を作るために利用しており、使っていることが誰かに知られても「構わない」という子もいるほどだ。だが、である。やはりそこには大きな落とし穴があると言わざるを得ない。

「とある出会い系アプリで意気投合し、2回目のデートで彼女のお勧めという東京・上野のバーに行ったんですね。近くにはラブホ街もあるし、店員もなぜか“可愛い彼女さんですね”などとプッシュしてくるし…興奮して飲んでいると会計がなんと25万。支払いを渋っていると店員は人が変わったようにガラが悪くなり、彼女も“ダサい”とか“かっこ悪い”といって泣き出す始末。仕方なくカードで支払いましたが、店を出た瞬間に彼女も人相が変わり“それしか払えねーのかよ!”と罵声を浴びせられ…。それ以来彼女とは音信不通で…」

 こう肩を落とすのは、結婚相手を探すために出会い系アプリを使用しているという神奈川県在住の会社員・桜木雄一郎さん(仮名・35)。これまでそのアプリを使って数名の女性と会い、交際関係に発展した実績もある。安心しきっていたのだ。自分は真面目に交際相手、あわよくば結婚相手を探しているのだから、当然相手も「真面目」で「真剣な子」のはずだ…いつのまにかそう過信していた末に、出会い系サービスを利用した、デート商法的な“ぼったくり”の餌食になってしまったのだ。

 こうした過信は、実は出会い系サイトやアプリを使えば使うほど、大きくなりやすいのかもしれない。千葉県在住の自営業・森本太さん(仮名・40)は、出会い系アプリで出会った女性に、文字通り「尻の毛」までむしられた。

「有料の出会い系アプリを使い始めてから、週に一人以上会えるようになりました。そのため当初は交際相手探しだったはずの目的が、いつの間にか“都合のいい人”探しになっていたのかもしれません…。そんな時に出会ったのが、東京在住のモデル・X子(二十代)でした。顔良しスタイル良し、そして雑貨輸入の会社社長ということで、結婚相手としては理想的に思えました。

 すぐに交際関係になり、X子の会社の部下だという男性にも会いました。ところがある日、この部下がミスをして、1000万円ほどの損失が出たと。会社が傾くばかりでなく、私との結婚はおろか、交際すら見直さなければならないと言われ、慌てて肩代わりしたのです。部下は泣きながら詫びの電話を入れてきましたが、金を彼女が指定した“取引先”の口座に入金した瞬間、二人とも連絡が取れなくなりました。出会いから、わずか二ヶ月ほどの出来事です。狙いはこれだったのです、劇場型詐欺というか…。まさか自分が騙されるわけがないと…。いまだに信じられません」(森本さん)

 自営業だった森本さん。1000万円のうち、500万円は結婚用の資金で残りは自らの会社のプール金を切り崩したものだった。そのせいで、新規事業のために進めていた銀行からの借り入れ話も頓挫。それまでの事業計画も立ち行かなくなり、やむなく事業整理に追い込まれたのだった。現在はほぼ無一文。新たな事業計画書を作成し、銀行や信用金庫の担当者に頭を下げて融資金を引き出そうと必死だが、その前途は暗い…。

 そして、冷静に考えれば“馬鹿馬鹿しい”が「恋で盲目に陥った」と力なく話す岐阜県在住・住友慶彦さん(仮名・30代)の身に起きた、出会い系サービスを利用した末のエピソードも笑えない。

「有名な婚活アプリで知り合ったA子が、2回目のデートで"借金がある"と告白してきたのです。これは詐欺かな? と思っていたので、肉体関係になることもなく様子見していたのですが、どうも違う。互いに“結婚前はプラトニックに”という思いもあったのですが、ある日“借金を返すために風俗で働く”と泣きながら言い出したのです。そこで私も信用してしまい“お前のために店を使う”などとワンワン泣きながら約束してしまい…。

 バカでしょう…バカだった思います。彼女の方から、流石に店を通すと良くない、といわれ週に二度ほど彼女を家に呼び金を渡して行為に励んでいましたが、友人から“それは騙されている”と言われても頑なに彼女を信じました。三ヶ月くらい経って流石におかしいと思い、彼女に“働いている店はどこ”と聞くと、言葉に詰まった。彼女の正体は売れない風俗嬢で、空いた時間に婚活アプリで知り合った男と実質的な“売春”をしながら生計を立てていたのです」

 話はこれで終わらない。事実発覚後間も無く、なんとA子の旦那を名乗る、とても一般人とは思えない風貌の強面男性が、住友さんの家を訪ねてきたのだ。

「“うちの嫁に何やってんだ”と怒鳴り込んできて…。A子が嘘をついていたと必死に主張しましたが、相手は裁判だ、慰謝料だと玄関前で大声でがなり立てるばかりで。売春でダメなら美人局かと。さすがに目が覚め、即、警察に通報しコトなきを得ました」(住友さん)

 身近になった出会い系サイト、出会い系アプリ。それらは新しい出会いの場を公平に提供しており、トラブルが発生するかどうかは利用者次第だ。たとえば、実名登録のフェイスブックと連携している、プロフィルを直接、確認出来るサイトやアプリだからと警戒心を緩めてはいないか。交際相手なのに、アプリのIDや携帯電話でしか連絡がとれないという関係性になってはいないか。本来、いつか生活をともにしようという相手との交際ならば、そんな限定的な交流はあり得ないことを思い起こすべきだ。出会いのきっかけがアプリであっても、きちんと確かめられる人ならば“被害者”になることはないだろう。

 使用することへの障壁が低くなりつつ今だからこそ、今回、語ってくれた男たちの悲劇を「他山の石」として、是非とも知っておくべきではなかろうか。

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