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「金属バットを使うのは日本くらい」筒香嘉智が高校野球に提言し続ける理由

「大人が守らないと子供の将来はつぶれると思います。小さい小学生がヒジや肩を痛め、酷い場合には手術をしないといけないという例も多く聞きます」

【写真】金属バットを使っていた横浜高校時代

 横浜DeNAベイスターズ外野手・筒香嘉智が1月25日、日本外国特派員協会で行った記者会見の波紋は収まる気配を見せない。


筒香選手 ©文藝春秋

 筒香は現在の青少年の野球界に「勝利至上主義」が蔓延しており、子供たちの健康や、野球を楽しむ気持ちよりも、「勝つこと」が優先されていると指摘。トーナメント制の大会が故障の原因となっており、球数制限も導入すべきだと訴えた。

 また、うまくプレーができない子供たちに「指導者の罵声、暴言」が飛んでいることを自らも目の当たりにしてきた、と語っている。

大きなお金が動き、ドラマをつくる高校野球

 高校野球についても次のように意見を述べた。

「高校の部活に大きなお金が動いたり、教育の場といいながらドラマのようなことをつくるようなこともあります。新聞社が高校野球を主催していますので、(メディアの側にも)子供たちにとって良くないと思っている方はたくさんいると思いますが、高校野球の悪というか、全てを否定しているわけではありませんが、子供たちのためになっていないという思いをなかなか伝え切れていないのが現状かなと思っています」


毎年自ら少年を指導する ©共同通信社

 この筒香の直言に対し、実際に甲子園大会を主催している朝日新聞社と毎日新聞社は、翌日の紙面で「新聞社が高校野球を主催しているので伝え切れていない」という筒香の発言を報じず、主催者としての見解も示さなかった。

飛びすぎる金属バットの弊害

 そんな折、渦中の筒香がジャーナリスト・鷲田康氏のインタビューに応え、あらためて野球界への提言をおこなった。そのなかでは、高校生が金属バットを使うことの問題点にも踏み込んで語っている。

「高校野球を見ていて、ずっと選手にとってマイナスではないかと思うことがあります。それは飛びすぎる金属バットの弊害です」

 実は、世界的には高校野球で金属バットを使用する国は日本くらいなのだという。アメリカでは同じ金属バットでも、木製に近い低反発のバットが使われている。

スポーツでなくなってしまっている

「子供たちの野球が勝つことばかりを目的とした『勝負』になって、スポーツでなくなってしまっている。そこが一番の心配なところなのです」


「文藝春秋」2019年3月号

 子供たちが本当に成長できる野球界を作りたい――。

 こう真摯な思いを吐露した筒香のインタビュー「金属バットと勝利至上主義が野球少年を潰す」の全文は、「文藝春秋」3月号に掲載されている。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2019年3月号)

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