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月9「トレース」船越英一郎の高圧的な演技が“物議”も松山監督「狙い通り」

「トレース〜科捜研の男〜」で“月9”ドラマに初出演、ベテラン刑事役を熱演している船越英一郎(C)フジテレビ

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 サスペンスの帝王・船越英一郎(58)がフジテレビ「トレース〜科捜研の男〜」(月曜後9・00)で“月9”ドラマに初出演。ベテラン刑事役を熱演している。関ジャニ∞の錦戸亮(34)が演じるクールな主人公とは対照的に、長年の“刑事の勘”を頼りに独善的な捜査を展開。高圧的なキャラクターがインターネット上で“物議”を醸している。ドラマ「LIAR GAME」「鍵のかかった部屋」「信長協奏曲」などで知られる松山博昭監督に演出の狙いや船越の魅力を聞いた。

 原作は、累計40万部を突破した人気漫画「トレース〜科捜研法医研究員の追想〜」。原作者の古賀慶氏は実際に鑑定をしていた科捜研の元研究員。科学捜査研究所(科捜研)を舞台にしたサスペンスで、月9初主演の錦戸が陰惨な過去を持つ影のある科捜研法医研究員・真野礼二、船越がベテラン刑事・虎丸良平、昨年10月クール「SUITS/スーツ」から月9連投の新木優子(25)が新人研究員・沢口ノンナを演じる。

 虎丸は、疑いを持った人物を犯人と決めつけて捜査を行うなど、独善的な考え方を持つベテラン刑事。所轄から警視庁捜査一課へ異動した叩き上げで、所轄時代からの現場魂が今も抜けず、上司や周囲の意見を聞き入れない独善的な捜査を繰り広げる。これまでの経験で培った“刑事の勘”に自負があり、客観的事実と証拠にこだわる真野(錦戸)と対立。仕事に没頭するあまり、妻と息子に逃げられ、現在は独り身。捜査一課で手柄を立てようと必死になるが、定年を意識する年になり、心のどこかでモヤモヤとした疑問を感じている。

 ――虎丸役に船越さんを起用した経緯・理由を教えてください。

 「キャスティング会議している中で船越さんの名前が出て、私は『すごくいい!』と言いました。もちろん自分だけではなく、皆で決めましたが。一番の決め手は新鮮さですね。船越さんはフジテレビの連続ドラマにほとんど出ていないですから、とにかく新鮮だと思いました。だからこそ主演の錦戸さんとのコンビネーションが面白くなりそうだと思いました。キャストの組み合わせは非常に大切ですから」

 ――船越さんの演技の魅力を教えてください。

 「何と言っても、あの強い個性。そして、演技を膨らましてくださいます。1つ1つの動き、例えば、ただ座って話しているところも、すごく感情表現をつけてくださって。すごく引き出しが多いと思います。セリフを話している時、要所できれいに動いていますし、特に手の動きにも注目していただきたいです。革のジャケットを肩にかけるシーンで、わざわざ大げさにバサッとやったりしたのも、船越さんの発案。真野(錦戸)を『小僧!』と呼ぶのも台本にはなかったのですが、船越さんが『小僧!』と呼びたいとおっしゃって。私も面白いと思って、すぐに同意しました」

 ――船越さんの演技について、SNS上には「うるさい」「(会話をする時の顔が)近い」などの声もあります。

 「狙い通りと言えるのではないでしょうか。虎丸は自分がパワハラをしているという感覚が欠如し、実は繊細で弱くて人にナメられたくないから、声を荒らげて自分の弱さをごまかしたいという人なんです。科捜研に対するアンチという存在で、誰だろうとオレの言うことを聞けという理不尽さも。だから、もし船越さんの演技がそのように議論を巻き起こしているということでしたら、それはまさに狙い通りなのです」

 ――そこまで強烈な嫌われキャラにした理由は何ですか?

 「真野(錦戸)と虎丸(船越)のラブストーリーにしたかったんです。ラブストーリーの定型として、最低の出会いをした男と女が最初はいがみ合って嫌い合っているうちに、気が付いたら気になり始めて恋に落ちるという関係性を、男で描きたいと思いました。最初は高圧的でパワハラ気質で…とにかく第1話をご覧になった視聴者の皆さんが『虎丸ムカつく!』と思っていただけるようなキャラクターにしましょうと船越さんと話をしました。『この嫌なヤツ』から始まって、そこから2人の距離感がどんどん近づいていく物語にしたくて、第1話の最後に実は虎丸は遺族のことを思っている男なんだということが少し見えてくるのですが、そこから第2話、第3話と次第に真野も虎丸も心を開いていきます。ということで、第1話はとにかく極端な所に置いたというか、虎丸は物語でいう犯罪者ではないのですが、いわゆる“悪役”として、主人公の真野とは真逆の立ち位置で、真野だけでなく視聴者の皆さんをもイラつかせたいですねと船越さんと話をしたんです。視聴者の皆さんにも真野と同じ気持ちになっていただき『嫌だな』『ムカつくな』『この人の言うことは聞きたくないな』と思っていただいて、でも最後に『あれ?もしかして、この人いい人なのかも』と感じていただければと思います」
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