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記憶力の世界チャンピオンが何万桁も数字を記憶するために使っているテクニックとは?



by dolbex

電話番号や暗証番号、記念日の日付など、日常生活では何桁もある数字を覚えなければいけない場面に出くわすことがよくあります。しかし、大量の数字を短時間で正確に覚えるのはなかなか難しいもの。The New York Timesが、何万桁もの数字やカードの並びをわずかな時間で記憶する世界記憶力選手権のチャンピオンが実践しているさまざまな記憶術を紹介しています。

Train Your Brain Like a Memory Champion - The New York Times

https://www.nytimes.com/2019/01/09/smarter-living/train-your-brain-like-a-memory-champion.html

1991年、個人の記憶力を披露し競い合う「世界記憶力選手権」が開催され、同時に「メモリースポーツ」と呼ばれる新しい頭脳スポーツが誕生しました。2017年度の世界記憶力選手権でチャンピオンに輝いたモンゴル代表のムンシュール・ナマンダクフ氏は、6270桁の2進数をなんと30分で記憶したそうです。また、3度も世界チャンピオンの座に輝いたことがあるアメリカ代表のアレックス・ミュラン氏はトランプのデッキ1組の並びをわずか15.61秒で記憶したとのこと。このように、メモリースポーツのスター選手は大量の情報を瞬時に記憶することができます。



そんな世界レベルのメモリースポーツプレイヤーの多くは、主に2つの記憶術を駆使しています。1つ目は覚える数字に対応した言葉を覚えることで数字を記憶するという「メジャーシステム」という記憶術。「メジャーシステム」では、以下の図のように0から9までの数字を子音のアルファベットに置き換えて記憶します。このアルファベットは数字の形や発音に関係して選択されていて、覚える時は自分の中で別の言葉に変換して記憶します。例えば、19は「TP」「TB」「DP」「DB」と置き換えられ、「Toilet Paper」「Tera Byte」「Double Play」「Dragon Ball」など、母音や子音を補ってイメージを抱ける言葉に変換して記憶すれば、数字を簡単に思い出せます。



2つ目は古代ギリシャの時代に考案された「ロキ法」という記憶術です。ロキ法は「場所法」「記憶の宮殿」とも呼ばれ、現実でも架空でもよいので任意の場所を思い浮かべて、その場所に記憶したいものを配置することで記憶します。「場所についての情報は長期記憶として保存されやすい」という特性を生かしたこのロキ法を使って、円周率を6万5536桁も暗記した人物もいるとのこと。



by Burnt Pineapple Productions

メジャーシステムとロキ法と共に、単体では普通に覚えるよりも複雑で大変そうに思えます。しかし、アメリカの記憶力チャンピオンに輝いたジャーナリストのジョシュア・フォア氏は自著の中で「数字から文字や音声に変換する暗号を使い、イメージを作り上げることで強く記憶できる」と述べていて、どちらも世界レベルのメモリースポーツプレイヤーにとっても有用な記憶術だとしています。また、記憶力の世界チャンピオンはこうした記憶術を組み合わせて活用することで、その効果を増幅させているそうです。

特に、感覚的表現は単なる暗記では不可能なレベルにまで記憶力を向上させるとのこと。認知神経科学者のNicco Reggente氏は「記憶に関わる海馬は、もともと運動を支えるための脳の器官であり、空間学習能力にも関わります。そのため、抽象的な情報を空間情報に変換する『記憶の視覚化』は非常に有益です」と述べています。



さらに「メジャーシステム」「ロキ法」のほかにもさまざまなテクニックがあるとフォア氏は述べています。例えば、3492は特に意味のない4桁の数字ですが、「3分49秒2は世界記録に近いタイム」とすれば、少なくとも陸上選手にとってはイメージしやすいエピソードとなり、記憶に残りやすくなります。情報をエピソード化するテクニックは、数字だけではなく人の名前や顔を大量に覚える時にも利用できるとのこと。

世界記憶力選手権のチャンピオンに輝くような選手は「いかに記憶を正しく思い出せるか」ではなく、「記憶をいかにイメージに落とし込むか」をトレーニングしているそうです。世界チャンピオンの1人であるミュラン氏は「優れた記憶力を持つためには天才になる必要はないといえます。もしあなたがいくつかのコツを正しく習得できたなら、自分で自分の記憶力に驚くことでしょう」と語っていました。

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