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「サッカーは戦争」を地で行く中国のトレーニングが波紋

軍隊式の訓練を受けるサッカー中国スーパーリーグ、上海申花の19歳以下の選手たち。上海申花提供(2018年11月27日撮影)。(c)Shanghai Shenhua / AFP

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【AFP=時事】サッカー中国代表と同国スーパーリーグ(1部)の若手数十人が、軍隊による訓練や、社会主義的な「思想教育」を受けていたことが分かり、中国国内で波紋を呼んでいる。指導部の価値観をスポーツの世界にも持ち込もうという共産党の思惑が見え隠れするが、頭を丸め、雪の中で上半身裸になった選手たちの写真に、ファンは怒りと戸惑いが入り交じった気持ちを抱いている。

 中国サッカー協会(CFA)は10月、25歳以下の代表候補約50人を数週間の集中訓練へ連れ出し、選手たちはスパイクとウエアを脱いでコンバットブーツと軍服を身に着けた。代表チームの低迷打開に対する協会の必死さがよく分かる話だが、これが大きな物議を醸している。そのせいで、優秀な若手が国内リーグの終盤戦の試合に出られなかったからだ。

 11月には、19歳以下の代表選手からなる第2陣が送り込まれ、迷彩服姿で兵舎に入った。そこからは、中国側がブートキャンプ実施を恒例行事にしようとしていることがうかがえる。

 スーパーリーグの上海申花(Shanghai Shenhua)も追随し、サッカーのトレーニングに行進などの厳しい軍隊式訓練を組み合わせる取り組みを始めた。クラブの新浪微博(ウェイボー、Weibo)の投稿によると、空軍所属の教官たちが厳しい視線を送る中、19歳以下の若手選手は「思想教育」を受けたという。

 選手たちは「プロパガンダ資料を見たり、部隊の歴史館や兵舎を訪れたり、基本的な陣形を組む訓練に参加したりした」。そして共産党をたたえる国営テレビの夜のニュースを見てから、狭い寝床に入った。

 CFAは、こうした取り組みを始めた理由を語ろうとしないが、国内ニュースは「以前の親善試合で、選手たちが全力を尽くしていない、代表に選ばれたことへの誇りが見えないといった批判が出ていた」と報じている。国営紙は「選手のイデオロギーを強化するためだ」と述べている。

 しかし国内のサッカーファンは、スポーツよりも政治を優先し、シーズン大詰めの大切な試合に出場する機会を選手から奪ったCFAの姿勢にいら立ちを募らせている。

 その後ネットには、社会の立派な一員になるべしという赤い訓示が張られた殺風景な部屋に集められ、丸刈りの頭と軍服姿で、インドと0-0の引き分けに終わった親善試合をテレビ観戦する選手たちの写真が投稿された。微博には、必死の形相を浮かべながら上半身裸で雪の中にダイブする、選手とされる若者たちの写真も投稿された。

 W杯(World Cup)優勝経験を持つ中国代表の指揮官で、来年1月のアジアカップ(2019 AFC Asian Cup)限りで退任するマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)監督は、軍隊式のトレーニングについてはコメントしていない。

 中国をサッカー強国にするという習国家主席の悲願達成のため、CFAは世界最高レベルの報酬を提示して2016年10月に70歳の老将を招へいした。しかし、就任直後こそ成績は上向いたものの、このところは5試合でわずか1勝。FIFAランキングも戦火に見舞われているシリアより二つ下の76位に沈んでいる。

【翻訳編集】AFPBB News

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