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オリンパスが米司法省と司法取引、「罰金96億円」で得るもの

オリンパスが米司法省と司法取引、「罰金96億円」で得るもの

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 オリンパスは11日、同社製の十二指腸内視鏡で検査・治療を受けた患者が感染症を患ったことについて、米国食品医薬品局(FDA)への報告を怠ったことを認め、米司法省と司法取引契約を結んだと発表した。

 罰金など計8500万ドル(約96億5400万円)を支払うことで合意。同社はすでに2018年4―9月期の連結決算で約97億円の引当金を計上し、19年3月期通期の連結業績予想の修正はないとしている。

 同社製の十二指腸内視鏡は米国や欧州で販売され、12年から15年にかけて抗生物質が効きにくい薬剤耐性菌などに患者が感染し、被害が拡大した。今回の問題は欧州で起きた感染事例の報告義務を怠ったことによるもので、同社によると、その後、感染した患者の健康被害は確認されていないという。
日刊工業新聞2018年12月12日

新たな十二指腸内視鏡
 オリンパスは洗浄効果を高め、多剤耐性菌の感染リスクを抑える十二指腸内視鏡を開発した。内視鏡の先端部を保護するカバーを着脱式にしたほか、先端部に装着して薬剤を送る専用アダプターを開発、洗浄作業の効率改善を図った。8月に欧州で販売を開始し、今後は重点市場の米国での投入を検討する。内視鏡を介した多剤耐性菌の感染リスクの高まりを受け、各国の行政から注意勧告が出されており、内視鏡を安全に再使用できるように洗浄しやすくした。

 十二指腸内視鏡は胆石による消化液の詰まりを解消するための治療用内視鏡。胆管や膵臓(すいぞう)にアプローチするため、先端部に鉗子起上台という駆動機能を設け、処置具を操作する。そのため、一般的な内視鏡に比べ構造が複雑で汚れがたまりやすく、注意深く洗浄作業を行う必要がある。

 鉗子起上台を洗浄する際、これまで固定式のカバーで取り外しができず、十分な洗浄ができなかった。そこで使い捨ての着脱式に切り替えることで、カバーを外して先端の内部を見やすくし、洗浄ブラシのアクセス性を高めた。

 さらに先端部にアダプターを装着し、薬液や水流で適切な洗浄をできるようにした。従来は洗浄する人によって薬液の入ったシリンジをあてる角度が異なり、洗浄効果にバラつきがあったという。こうした着脱式のカバーとアダプターにより洗浄作業を向上させる。

 米国では、十二指腸内視鏡による十二指腸検査を受診した約135人の患者が多剤耐性菌による感染症を発症した。その中には、オリンパス製の内視鏡を用いて感染した患者も含まれている。

 こうした事態を重く受け止め、米国食品医薬品局(FDA)は2015年2月に十二指腸内視鏡の洗浄を確実に行うため、全米の医療機関に注意勧告を出した。米国での発表を受け、日本国内でも厚生労働省から同様の通知が出されている。

 オリンパスはこれに対応し、固定型カバーを採用した製品を投入する欧米を中心に販売を展開していく考えだ。

日刊工業新聞2018年9月20日

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