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大不評の「高輪ゲートウェイ駅」。鉄道関係者が「予想どおり」と話すワケ

photo via Ashinari

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 発表から1週間がたつが、批判の勢いは留まることを知らない。ご存知、2020年に暫定開業を予定している山手線の新駅「高輪ゲートウェイ駅」だ。田町〜品川間にできる新しい駅の名が発表されて以降、ネット上では駅名の大喜利が繰り広げられるなど、炎上状態が続いている。

◆専門家からは「予想どおり」との声も
 たしかに、他の山手線の駅名とはニュアンスが異なる、カタカナ混じりのネーミングには違和感があるが……。「こうした駅名になることはある程度予想はつきましたけどね」と話すのは、鉄道専門誌にも寄稿している鉄道ライター・N氏だ。

「『高輪』や『芝浦』という駅名にすればよかったという意見が多いようですが、これらは現実的ではないと思っていました。『高輪』は『白金高輪駅』や『高輪台駅』など既存の駅との“被り”がありますし、『芝浦』は神奈川県内に『海芝浦駅』と『新芝浦駅』があるので紛らわしい。またJR東日本が威信をかけて開発している山手線新ターミナルですから、『新品川』のような既視感のある駅名はつけないと思っていました」

 同様の理由から、「高輪」と「芝浦」をくっつけた「高輪芝浦」はもちろん、「新高輪」、「高輪泉岳寺」なども難しい。また、落語にちなんだ「芝浜」という案もネット上を賑わした。伝統文化から取った駅名とは日本らしくて味わい深い気もするが、ライター・N氏はこれにも否定的。

「駅名の基本は、聞いただけでなんとなく地域がイメージできるかどうかが大事。落語好きならまだしも、そうでなければどの場所の駅なのかがわからないとなれば、山手線の新駅としてはふさわしくないと判断されるだろうな、と」

 そうなると、高輪もしくは芝浦などの地域名に何か新しい要素を足すのではないかという程度の予想はつくというわけだ。

「さすがに『ゲートウェイ』には驚きましたが、これだけ話題になったのだから、ある意味大成功なんじゃないですか? 事実、毎年のように新駅が開業していますが、その駅名の是非がここまで取り上げられることはめったにありませんからね」(ライター・N氏)

 たとえば’18年に限ってみても、JR両毛線の「あしかがフラワーパーク駅」、JRおおさか東線の「衣摺加美北駅」、JR京都線(東海道線)の「JR総持寺駅」などが開業している。「衣摺加美北(きずりかみきた)駅」が“難読駅”として話題になった程度で、駅名にまつわる議論が広がることは見られなかった。

 そんななかで、’71年の「西日暮里駅」以来となる山手線の新駅の駅名。満を持して発表したのに「ふーん、そうなんだ」程度の反応ではたまらない。そう考えれば、今の“炎上ぶり”にはしてやったりの面もありそうだ。

◆地域や企業の思惑も絡む命名問題
 また、そもそもこうした鉄道の“駅名”は、外野からあれこれ言うほどに簡単なものではないという。ある鉄道事業者の関係者は、「駅名ほど気を使うものはない」と打ち明ける。

「新駅の開業は鉄道事業者以上に地域にとって一大事。駅名いかんによっては地域のアピールにもつながりますから、極めて大きな関心事なのです。駅とその周辺がすべてひとつの地域に含まれているなら、その地名を使えばいいので問題は少ない。ただ、それでも全国に同じ地名がいくつもあることは珍しくなく、すでに駅名に使われていることもある。また、駅や線路を挟んで2つの地名が隣接していると、駅名の命名は一筋縄ではいきません」

 今回の「高輪ゲートウェイ駅」でも駅の東側は港区芝浦、西側は港区高輪。高輪駅でも芝浦駅でも、どちらにしても地域に波紋を呼ぶ可能性がある。過去の例でも、東京メトロ小竹向原駅のように小竹町と向原にまたがって駅が設けられ、沿線との調整の末に両者の名前を合体させた「小竹向原」と名づけられた例もある。
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