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上沼さんへの暴言騒動と共通点? ボクシングでも女性ジャッジが批判で辞職

M-1グランプリ公式サイトから

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若手漫才の日本一決定戦「M-1グランプリ2018」の審査を巡っての暴言騒動がいまだ収まりを見せていない。お笑いコンビ「とろサーモン」の久保田かずのぶさん(39)と「スーパーマラドーナ」の武智さん(40)が、審査員を務めたタレントの上沼恵美子さん(63)に対し、インターネット上に配信した動画で暴言を繰り返したもので、各方面から非難の声が上がっている。

問題発言があった動画は、2018年12月2日夜に行われたM-1決勝の数時間後にアップされた。久保田さんはこの動画の中で「酔ってるから言いますけど、(審査員を)そろそろもうやめてください」、「自分目線の自分の感情だけで審査せんといてください」などと発言。実名こそ挙げなかったが、その人物を「右のオバハン」とし、審査員席の一番右側に座っていた上沼さんに向けて放たれたものは明らかだった。

メイウェザーVSアルバレス戦では女性ジャッジが辞職へ

芸歴47年の関西の大御所である上沼さんがM-1の審査員を務めるのは今年で6度目。唯一女性の審査委員として、これまでもM-1の審査に携わり、今年も7人の審査員のうち、女性審査員は上沼さんただひとりだった。

男性が多くを占めるM-1の審査員において、女性が審査を務める厳しさは経験した者にしか分からない、一般人の想像をはるかに超えたものがあるのだろう。M-1は、ただでさえ世間からの注目度が高く、演者はもちろん審査員も大きな注目を浴びる。武智さんの「『嫌いです』って言われたら更年期障害かって思いますよね」との発言は問題外だが、ある種の「男性社会」で上沼さんが審査員として表舞台に立ち続けた意義は大きい。

今回の事件で思い出されるのが、ボクシングの世界戦における女性ジャッジへの批判である。ボクシング界では、20年以上も前から世界戦で女性のジャッジが採用されている。ボクシングのジャッジ構成もまた、M-1同様に男性主体のものとなっており、「男性社会」であるといえる。

そのような中で、女性ジャッジが他の男性ジャッジと異なる採点、判定を下した際には、たちまち批判の的となる。ボクシングの世界戦において、採点が割れることはよくある光景だが、女性ジャッジが当事者の場合、男性ジャッジとは比較にならないほど、関係者から批判と非難の声が向けられる。

2013年9月に米ラスベガスで行われた、WBA・WBC世界スーパーウエルター級王座統一戦の判定を巡っては米国で大論争が巻き起こった。試合は無敗の王者フロイド・メイウェザーJr(米国)が、サウル・アルバレス(メキシコ)を2−0の判定で下したが、ここで問題視されたのが、114−114の引き分けとした女性ジャッジ、C・J・ロス氏の採点だった。

ロス氏以外の2人のジャッジはそれぞれ117−111の6ポイント差、116−112の4ポイント差をつけてメイウェザーを支持。ロス氏の採点に対してメイウェザー陣営が激怒し、批判を繰り返した。これを受ける形でロス氏は、ネバダ州立体育委員会(NSAC)に辞職を申し出る事態にまで発展した。

ボクシング経験のない女性とはいえ、当時64歳のロス氏は、22年のジャッジ歴を誇る大ベテラン。人間がジャッジするがゆえ、ジャッジの主観が少なからず採点に影響を及ぼすことはあるだろう。ロス氏はこれ以外の世界戦の採点でも物議をかもしたことがあるが、ロス氏が女性でなかったら、そこまで事態は紛糾しなかっただろう。

その一方で、明らかに不可解な理由で採点を付けた女性ジャッジが過去に存在していたことも確かである。1988年1月に日本で行われたWBA世界バンタム級タイトル戦のことである。王者ウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)に六車卓也選手が挑んだ一戦は、フルランドにわたる壮絶な打ち合いの末、1−1の三者三様のドローに終わった。

試合後、王者を支持した女性ジャッジの発言に批判が殺到した。女性ジャッジは王者を勝ちとした理由を次のように述べた。

「六車は手数とアグレッシブな点では勝っていたが、顔が腫れすぎ。私はボクサーの腫れあがった顔は好きではない、だからバスケスに付けた」

当時、このジャッジ理由は感情的だ、などと批判を浴びた。

今回、上沼さんは自身のラジオ番組内でM-1の審査員引退を示唆しているが、一連の暴言騒動の中で、改めて「男性社会」における女性審査員の立場について考えさせられた。

(J-CASTニュース編集部 木村直樹)

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