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水道事業民営化で料金5倍も!? 将来、水は“贅沢品”になる?

英国の調査会社によれば、’00年から’15年にかけて、世界37か国で235の水道事業が再公営化された。日本の水道民営化は、世界の潮流に逆行している? 写真/Avalon/時事通信フォト AFP=時事

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◆水道事業民営化で料金5倍に!? 将来、水は“贅沢品”になる?
 今国会で、水道法改正案成立。日本は「水道民営化」に大きく舵を切ろうとしている。

 設備の老朽化と人口の減少で、日本の水道は危機に瀕している。事業継続のため、値上げした自治体はこの1年で47にのぼり、’40年までに値上げが必要になる自治体は、全体の9割という試算もある。そこで浮上したのが「民営化」だが、アクアスフィア・水教育研究所代表で水ジャーナリストの橋本淳司氏は、こう警鐘を鳴らす。

「政府が推進しているのは、自治体が施設を保持し、民間企業が事業を運営するコンセッション方式。だが、営利を追求する民間企業は、利益を上げやすい大都市の水道事業にしか関心を示さず、利益の出にくい地方は取り残されてしまう可能性がある。また、公営と違い、民間企業には情報開示の義務がないので、事業の内訳が不透明になり、根拠不明の値上げも予想される」

 実は、すでに’13年には麻生太郎副首相が「世界中ほとんどの国で民間会社が水道事業を運営しており、日本でも民営化したい」との趣旨の言葉で、水道民営化を明言している。

◆コンセッション方式も海外では失敗続出
「海外では、多くの都市がコンセッション方式の民営化に踏み切ったが、ベルリンでは料金が急上昇、パリやニースでは財務状況が不透明になり、アトランタでは職員の雇用カットとサービス劣化……失敗に終わっている。ただし、再公営化は簡単ではない。運営権の譲渡契約中なら、訴訟や違約金が発生する怖れがあり、実際、ベルリンは運営権を買い戻すために13億ユーロを費やした。完全民営化した英国でも、再公営化の動きがあるくらいです」

 海外の失敗を繰り返してはならない。<取材・文/斎藤武宏>

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