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忘年会帰りに便利、使える深夜の「臨時列車」


忘年会シーズンには帰宅に便利な臨時列車が設定される路線がある(写真:Ryuji / PIXTA)

忘年会シーズンがやってきた。時刻表の12月号や鉄道会社のホームページで、金曜日の夜を中心に忘年会の帰りに利用すると便利な臨時列車が発表されている。

そこで今回は、12月上旬時点で筆者が確認できた、これから忘年会シーズンに合わせて運転される臨時列車をピックアップしてみた。帰宅時間が遅くなる方に、ぜひ活用していただきたい。

首都圏エリアの忘年会列車

首都圏エリアは、JR、東武鉄道、西武鉄道、東急電鉄、都営地下鉄、つくばエクスプレスで忘年会列車が運転される。

JR東日本
<東海道本線>
 東京23時43分発 普通 国府津行き
 運転日=14、21日

東京を23時30分以降に出発する東海道本線の時刻(平日)を見ると

 23時30分 湘南ライナー17号 小田原行き
 23時33分 普通 国府津行き
 23時39分 普通 小田原行き
 23時47分 普通 国府津行き
 23時54分 最終列車 普通 小田原行き

となっている。23時30分から54分までの24分間に、通勤ライナーを含めて5本も列車を運転するにもかかわらず、忘年会列車を運転……ダイヤを見るだけで、深夜の東海道本線の混雑ぶりが想像できる。


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この数年、有楽町―新橋間にある「銀座コリドー街」が人気であることから、ギリギリまでこの界隈で飲んで、新橋から帰る人が多いのだろう。

ちなみに、埼京線にも新宿駅を23時台に出発する赤羽行き3本、川越行き1本の臨時が運転されていたが、12月以外の金曜日にも運転される列車。なので、首都圏のJR線で運転される忘年会列車と呼べるのは、東海道本線のこの1本だけだった。

東武鉄道
<伊勢崎線(スカイツリーライン)>
 浅草24時09分発 普通 北越谷行き
 運転日=13、14、20、21日
<東上線>
 池袋22時55分発 普通 志木行き
 池袋23時55分発 準急 川越市行き
 池袋24時05分発 普通 志木行き

 運転日=13、14、20、21日

伊勢崎線(スカイツリーライン)の電車は、北千住以降の各駅の出発時刻を繰り下げて運転する、変則的な忘年会列車。北千住の出発時刻が5分遅くなることで、時刻表を見る限り、銀座を24時03分に出発する地下鉄日比谷線の電車からの乗り換えが可能となりそうだ。

東上線の池袋を23時30分以降に出発する、志木より先に行く電車は

 23時30分 TJライナー23号 森林公園行き
 23時32分 準急 森林公園行き
 23時47分 準急 森林公園行き
 24時00分 TJライナー25号 森林公園行き
 24時02分 準急 森林公園行き
 24時15分 準急 川越市行き
 24時30分 準急 川越市行き
 24時44分 準急 川越市行き

と、TJライナーを除くと、ほぼ15分おきと、日中の半分の本数となるため、準急川越市行きの増発によって、混雑が大幅に緩和されるだろう。ちなみに東上線では、15日、22日の土曜日の深夜にも、普通成増行きの列車2本が志木まで延長運転される。

西武には臨時特急も

西武鉄道
<池袋線>
 池袋23時46分発 特急むさし91号 飯能行き
 池袋24時05分発 準急 小手指行き
 池袋24時41分発 準急 小手指行き

 運転日=13、14、20、21日
<新宿線>
 西武新宿23時13分発 特急小江戸91号 本川越行き 
 西武新宿23時51分発 準急 新所沢行き
 西武新宿24時39分発 準急 新所沢行き 

 運転日=13、14、20、21日

西武は、池袋線、新宿線ともに、特急1本、準急2本の忘年会列車が走る。飲んでいるため、全席指定でトイレのある特急列車が増発されるのは、利用者にとってはありがたい。

池袋を24時41分に出る臨時準急も、利用価値が高い。池袋線の最終の小手指行きが出るのは24時44分。そのわずか3分前に出発するが、最終列車は、JRなど各社の列車からの乗り換えの人を待ってから出発するので、千鳥足で通路を歩くペースが遅くなるこの時期は、列車の出発が遅れがち。日によっては小手指に到着する時間は10分以上遅れることもある。

3分前に出発する忘年会列車は、終電ではないので、乗り換え客を待つことなく、時刻表どおりに運転するので、わずか3分の差が15分の差になることもあるのだ。同様に、最終の新所沢行きの5分前に西武新宿を出発する新宿線の臨時準急も、価値ある列車と言えるだろう。

東急電鉄
<東横線>
 渋谷24時17分発 各停 菊名行き
 運転日=14、21日

東急の忘年会列車は、東横線のこの1本のみ。24時19分に出発する横浜行きの最終列車の混雑緩和が目的と思われる列車だが、時刻表を見ると、24時19分の横浜行き以降の電車が

 24時26分 各停 武蔵小杉行き
 24時31分 各停 武蔵小杉行き
 24時35分 急行 武蔵小杉行き
 24時37分 各停 菊名行き
 24時42分 各停 武蔵小杉行き
 24時47分 各停 元住吉行き

となっている。24時26分〜35分の武蔵小杉行きは終点で目黒線から来る日吉行きに接続しているが、綱島、大倉山、菊名を利用する人にとっては、横浜行きの後は18分後の菊名行きとなるので、素人目には24時28分ぐらいに菊名行きの列車を増発したほうが便利なように思えるが、過去の混雑率のデータから、この時期は横浜方面の最終の混雑を緩和することのほうが重要なのだろう。

都営地下鉄・つくばエクスプレスにも

都営地下鉄
<新宿線>
 新宿23時06分発 各停 本八幡行き
 運転日=14、21日
<大江戸線>
 清澄白河22時19分発 六本木経由光が丘行き 
 清澄白河22時58分発 六本木経由光が丘行き 

 運転日=14、21日

都営地下鉄は、2路線で3本の忘年会列車を運転。新宿線は、運行間隔が前後の時間帯より開いている時間帯に1本増発。大江戸線は、前後の時間帯より運転本数が少ない22時台に列車を増発。清澄白河22時58分の電車に乗れば、練馬で西武池袋線の準急飯能行きに余裕をもって乗り換えることができる。

つくばエクスプレス
 北千住24時25分発 普通 守谷行き
 運転日=14、21日

北千住発八潮行きの電車を守谷まで延長運転。北千住始発の電車なので、地下鉄やJRからの乗り換えでも座れる可能性がある。また、西武鉄道のところで述べたことと同様、この電車の4分後に走る守谷行きの最終は、北千住で地下鉄、JR、東武との接続待ちで遅れる可能性が大きいので、この忘年会列車の存在は大きい。

北海道・東北エリアで運転される列車はこちらの2本だ。

JR北海道
<函館本線>
 札幌23時50分発 普通 岩見沢行き
 運転日=14、21日

北海道で運転される唯一の忘年会列車。厚別、江別方面へ向かうこの電車は、岩見沢方面の最終の9分前に札幌を出発する。終電車は小樽始発で、札幌から乗車すると座れない可能性があるので、寝過ごさない自信があるのであれば、札幌から座れる可能性があるこの列車の価値は大きいだろう。

JR東日本
<東北本線>
 盛岡21時41分発 快速ジパング忘年ライナー 一ノ関行き
 運転日=14、21、27、28日

盛岡地区で2014年から運転されている、忘年会シーズンの快速電車。途中停車駅は、矢幅、紫波中央、日詰、花巻、北上、水沢、前沢で、観光車両「ジパング」を使って運行される。

JR東日本盛岡支社のリリースによると、電車は4両編成で、1号車が指定席となっているが、「ジパング」の1号車は、座席が窓のほうを向いているペアシート。この季節、確実に座って帰宅できるのはうれしいが、見知らぬほろ酔いのサラリーマンとペアシートで一緒になる可能性があるので、抵抗があるかもしれない。

福岡エリアは忘年会列車が充実

九州は、福岡エリアで、福岡市地下鉄、JR九州の筑肥線、西日本鉄道の貝塚線が「フライデー・ナイト・トレイン」という名称で、金曜日の夜、普段の最終列車よりも遅い時間まで忘年会列車を運転する。

福岡市地下鉄・JR九州
<空港線・JR九州筑肥線(福岡空港→姪浜→筑前前原)>
 福岡空港23時40分発 フライデー・ナイト・トレイン 筑前前原行き
 福岡空港24時18分発 フライデー・ナイト・トレイン 姪浜行き
 福岡空港24時31分発 フライデー・ナイト・トレイン 筑前前原行き

 運転日=14、21、28日
<空港線・JR九州筑肥線(筑前前原→姪浜→福岡空港)>
 筑前前原23時35分発 フライデー・ナイト・トレイン 福岡空港行き
 姪浜24時15分発 フライデー・ナイト・トレイン 博多行き
 姪浜24時30分発 フライデー・ナイト・トレイン 福岡空港行き

 運転日=14、21、28日

平日の福岡空港発の最終電車は24時00分の筑前前原行きだが、12月の金曜日は終電後の時間帯に2本の電車が増発され、最終電車は普段より31分も遅くなる。

逆方向の電車も、平日は姪浜発24時00分の博多行きが最終だが、こちらも終電後の時間帯に2本増発され、終電車は30分も繰り下がり、非常に利便性の高いダイヤとなっている。

<箱崎線・西鉄貝塚線(中洲川端→貝塚→西鉄新宮)>
 中洲川端24時32分発 フライデー・ナイト・トレイン 貝塚行き
 貝塚24時47分発 フライデー・ナイト・トレイン 西鉄新宮行き

 運転日=14、21、28日
<箱崎線(貝塚→中洲川端)>
 貝塚24時15分発 フライデー・ナイト・トレイン 中洲川端行き
 運転日=14、21、28日
<七隈線(天神南→橋本)>
 天神南24時15分発 フライデー・ナイト・トレイン 橋本行き
 天神南24時30分発 フライデー・ナイト・トレイン 橋本行き

 運転日=14、21、28日
<七隈線(橋本→天神南)>
 橋本23時45分発 フライデー・ナイト・トレイン 天神南行き
 橋本24時00分発 フライデー・ナイト・トレイン 天神南行き

 運転日=14、21、28日

地下鉄箱崎線の平日の最終は、中洲川端23時58分だが、金曜日は34分後に電車を増発。さらに西鉄貝塚線も、この電車に接続する臨時列車を増発。これによって、博多を24時24分に出発するフライデー・ナイト・トレインに乗車し、中洲川端、貝塚で乗り継ぐと、JRの香椎に近い西鉄香椎に24時55分に到着できる。JRの香椎方面の最終は、博多24時02分発。JRよりも24分遅い電車で香椎にたどり着くことができる。

また、七隈線も、ほかの地下鉄線と同様、終電後に2本の電車が運転される。

中京・関西エリアは設定なし

今回、調べてみて驚いたのは、福岡圏で忘年会列車が充実していることと、小田急電鉄や京王電鉄、東急田園都市線に忘年会列車の設定がないこと。そして、中京圏、関西圏も忘年会列車がなかったことだ。

利用者にとって、忘年会列車の本数が少ないのは残念なこと。だが、考えてみれば、忘年会シーズンは普段利用する人の帰りの時間が遅くなるだけで、利用者が増えるわけではない。

列車を増発しても、鉄道会社は運行コストが増えるだけで、収入が増えるわけではない。経営者側の視点で見れば、本数が少なくなる深夜の時間に利用者がたくさん乗車し、しかもほとんどが酔っているというのは、災難と言っても過言ではない状況だろう。

つまり、鉄道会社にとって収入増につながらない忘年会列車が少ないのは仕方のないことと言える。

いま、東急の「Q SEAT」、京王の「京王ライナー」、京阪電鉄の「ライナー」や、JR西日本が来春から運行を始める「らくラクはりま」など、各社でプラス料金を払って着席できる列車が増えている。

また、西武が運行している特急の忘年会列車は5年以上運転を続けていて、利用者に好評だ。この流れから推測すると、今後各社で忘年会列車を運行するとしたら、西武のような、プラス料金を払って着席できる忘年会列車が増えていくことが予想される。来年以降、どんな忘年会列車が運行されるのか。各社の動向に注目したい。

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