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787大量欠航、なぜANAだけが JALと差が付いた「エンジン選び」の背景

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全日空(ANA)が運航する最新鋭旅客機のボーイング787型機のエンジンに不具合が見つかり、点検の影響で大量の欠航が出る事態になっている。

国内の航空会社ではANAの他に日本航空(JAL)が787を導入しているが、JALでは欠航は出ていない。787には、米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の「GEnx」か英ロールス・ロイス(RR)製の「トレント1000」のどちらかを選ぶことができ、トラブルが起きたRR社製エンジンを選んだのがANAだったからだ。RR社エンジンはGE社に比べて、どちらかと言えば「少数派」。どのようにして明暗は分かれたのか。

8月には欠航減らせる見通し

トレント1000をめぐっては、中圧圧縮機(IPC)と呼ばれる備品にある回転翼(ブレード)に亀裂が発生し、飛行中に飛散する可能性があるとして、点検が必要だとする通知をRR社が18年4月に出した。これを受けて国土交通省も対策を指示していた。787にはエンジンが2台ついており、ANAは787を64機保有している。この時点では点検の対象は問題のエンジンのうち「パッケージC」と呼ばれる種類のもので、ANAでは66台が該当。この時点では機種を変更するなどして欠航を出さずに済んでいたが、6月下旬に出された指示では新たに「パッケージB」(70台)も点検の対象になり、機種変更だけでは対応できない状態に。7月4日、6〜12日にかけて国内線計113便を欠航することを発表した。13日以降の影響は精査中だとしていたが、9日に13〜22日にかけて計176便を欠航することを発表した。12日には、23〜31日にかけて330便を欠航することを明らかにしている。一連の欠航で影響を受ける乗客は、累計10万5000人に及ぶ。8月の欠航分は7月17日に発表される。7月には1日あたり15〜40便が欠航したが、リースエンジンの追加やエンジン整備の生産ライン増強など対策も進み、8月には10〜20便に縮小できる見通しだ。

ANAは世界で初めて787を導入した「ローンチ・カスタマー」だが、ANAのようにRR社を選んだ会社は少数派だった。ボーイング社のまとめによると、18年6月までに全世界で708機の787型機が納入されているが、そのうちGE社製エンジンを積んでいるのが427機。RR社製は281機だ。

RR社製の方が「欧米など長距離ではなく、アジアなど中距離の飛行に適していた」

 

では、なぜANAはRR社のエンジンを選んだのか。導入が発表された04年10月の発表資料では、その理由を

「安全性・信頼性はもとより、騒音・排ガス等の環境問題への対応、当社運航環境における運航性能、燃料効率等の経済性の面で、高い水準を有している」

などと説明している。当時の報道では、その背景も伝えている。04年11月2日付の日経産業新聞によると、RR社幹部は

「トレントエンジンはシリーズ化されており、7E7(編注:787の当時の呼称)用に新しく開発したGE製に比べてかなり抑えられているはずだ」

などと価格面での優位性をアピールしたといい、「国内エンジンメーカー幹部」の

「欧米など長距離ではなく、アジアなど中距離の飛行に適していた」

という声を伝えている。

実際、ANAが12年、最初に定期便に787型機を投入したのは羽田-北京線で、国内線にも相次いで導入した。一方でJALが最初に787を投入したのは成田-ボストン線。長距離路線が中心で、現時点では国際線のみで運航している(19年に国内線に導入予定)。運航形態の違いがエンジン選びに影響したとみられ、それが今回の明暗を分けた。

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