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日本人女性「侮辱動画」の背景か? 前日コロンビア人に言われた「“ニッポン”が侮蔑語と似てる」

動画を見るに、事件はスタジアムからの帰り道で起きていた

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 コロンビアサポーターの男性が、試合後2人の日本人女性と一緒に自撮り動画に収まり「日本2(点)、コロンビア1(点)」と言わせたあとに、「私はメス犬です、私はいい売春婦です」と続かせた動画に批判が殺到し、炎上状態となりコロンビア外務省がその行動を非難するとともに、同国のサポーターに「敬意のある行動を取るように」と呼びかける事態となった。

◆動画騒動の前日に、思い当たるフシが…

 このニュースを現地ロシアで知って、記者にも思い当たるフシがあった。それは試合前日、サランスクのパブリックビューイング会場で他チームの試合をビールをすすりながら見ていたときだ。

 先の記事にも書いたが、コロンビア人だが、現在婚約者がオーストラリア人で、オーストラリアに住む女性から話しかけられたときのこと。彼女はオーストラリア暮らしが長く、英語が堪能で、日本にも何度か観光に行ったことがあるらしく「飛騨高山が本当にステキ」と日本人に大変好意的な女性であった。

 コロンビアサポーターの「コロンビア3(トレス)、ハポン0(ゼロ)」攻撃をあしらい続けてきた記者にとって、サッカー以外の話で(しかも英語で)コミュニケーションが取れることが嬉しく、しばらく話し込んでいた。女性は「日本人に親切にされたから、ビール奢るね!」と言って一杯奢ってくれるほどの親日家だった。

◆「“ニッポン”の発音は“売春婦”と聞こえない?」

 すると、コロンビアのジャージを着た、スラッとした男性が私達の輪に入ってきて、英語で自己紹介を始めた。アメリカに住んでいるという男性はこちらも大変流暢な英語を話す。

 女性が「オーストラリアでの日本との試合を見たことがある。日本の応援の歌が何と言っているかわからないから教えて」と聞いてきたので、オーソドックスな日本代表のチャント(応援歌)を教えた。「なんで、イタリア語とかスペイン語が入っているの?」という質問にはタジタジになりながらも丁寧に応え、男性からの疑問にも答えた。

 するとその流れで、男性が女性にスペイン語で「でも、ニッポン(という発音)は売春婦と聞こえない?」と言って笑い出した。

 男性は記者にはわからないよう、スペイン語を使ったつもりらしいが、記者には理解できてしまった。記者は「それは違う」と反論すると、女性は烈火のごとく怒りだした。「私には全然聞こえない! しかも女性の前でなんてこと言うの?」と。

 冷静に記者は聞きかえした。「ニッポンと●●●●(ここではあえて書かない)どこが似ているんだ?」と。理知的に見えた男性は「聞こえるから仕方がない」。すると女性は「それ、明日の試合で言ったら絶対にダメ」と強い口調で抗議をしてくれたのだ。

◆「みんな言ってるぜ」という軽いノリだったが…

 この時は後にこのようなSNSでの炎上事態が起こるとは思っておらず、記者自身もスペイン語は全く堪能ではないので、「確かに“撥音(はねる音)”だけは共通するが、どういった構造でそう聞こえるのか……?」と考えこんでしまったのは事実だ。(スペイン語に詳しい方にはご教授いただきたいし、聞き取り取材を継続したいと思う)

 男性のほうもそれほど悪気はあるとは思っておらず、むしろ「そんなの皆言ってるぜ」と言った態度であったのも確か。人権意識の高いアメリカ在住なら、それが差別的にとられるのはわかっているはずだ。

 サッカー界ではこうした自国(や自チーム)の品位を貶めるヤジや嘲笑が頻繁に起こっているのも現実だ。記者自身も人種差別的な嘲笑をされたこともある。

 ただ、コロンビアサポーターが“ある言葉”と我々のコールが似ているという理由で、嘲笑していたことがSNSでの行為の伏線となっていたとしたら、なんとも複雑な気分になる。自分の胸に手を当てれば、外国語が日本語の卑語に似ているのを聞いて、笑ったことがないかと言えば嘘になるからだ。

 ただ、動画を上げたのは度を越した行為であることは確か。サッカーの世界では差別的言動は厳重に罰せられる。事実、動画を上げた男性は謝罪し、男性の行為を糾弾するコロンビアサポーターの動画も上がっている。ウィットがあり、日本人からは考えられないほど人懐っこいコロンビア人、今後は彼らの良識に期待したいと思う。

取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)

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