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“恐い”には理由があった。誰よりも生徒を想い、自分も舞台に立っているからこそ分かる、失敗という“怖さ”を知っていたakaneが導いた答え。

“恐い”には理由があった。誰よりも生徒を想い、自分も舞台に立っているからこそ分かる、失敗という“怖さ”を知っていたakaneが導いた答え。
最初は「失敗してもいいよ」と優しく指導していたというakaneさんを変えたものとは一体なんだったのでしょうか?
流されることなく自分の個性を貫く人物に迫る『これが私の生きる道』。
第2回はakaneさんが見た『今時の高校生の姿』と『10代のうちにやるべきこと』について聞いてみました。


目立ちたがりで仕切りたがりな「つけま命」のギャルだった高校生時代。当時も今もよく言われることは“異端児”

——akaneさんは登美丘高校OGでダンス部の創設者でもあるんですよね?
元々ダンス同好会はあったんですけど、それを部にしたいとお願いしたのは私ですね。同好会だと活動の幅が狭いので。

部になれば部費も出ますし、顧問の先生がいてくれるので練習時間も確保できるという理由で同好会から昇格させようって思いました。

——当時の部員数って何人くらいだったんですか?
部員数は同学年で8人。先輩はもう少しいましたけど、でも少なかったですよね。今は全体で120人くらいいますから。

——ちなみにダンス同好会を部に昇格させるのって簡単でした?
いや、先生たちを必死に説得しましたね。自分たちの活動を認めてもらうために校則を守るという努力もしたし。そのときだけですけど(笑)。

自分たちはギャルの名残りがある世代だったので、お洒落と校則の両立が私はしんどかったんです。

「つけまつげがなかったら生きていかれへん!」って時代だったので、どっぷり私もその時代に染まっていました。スカート丈が膝下だなんて「いやや!」って、丈を詰めたスカートをよく没収されていました。

そんな高校生だったので、今現在ダンス部の生徒たちに校則のことについて、私は何も言えないですね(笑)。毎日の頭髪検査なんて、一番守れていなかったですからね。

まさに異端児でした。小さいときから。今もよく言われていますけどね(笑)。ダンサーの先輩からも「お前は異端児やで」と。

ちょっと行動力ありすぎる感じや、はるかに格上の先輩でも平気で話しかけていくとことか、全部含めて(笑)。

様々なルールは守れる。ルールは守れても、自由に表現することができない

——akaneさんがもし今、高校生だったらやってみたいことってありますか?
間違いなくダンスをやって、今と同じことをしていると思いますね。当時も今もやりたいことはダンス。

ただSNSで発信したりはしてそうですね。まあ、いってもうちの部はSNS(Twitter、Instagram、 FaceBook)が禁止なんですけどね。

——SNSを禁止にしているのには何か理由があるんですよね
SNSが身近な分、悪気なく大事な情報を流してしまう可能性があるからです。登美丘高校ダンス部としてメディア露出が増えた分、普通のダンス部とはやはり違うので。

CMやテレビなどは発表するまで、全てシークレットなので勝手に流したりしたら大問題になってしまうし、生徒たちに余計なリスクを負わせたくないんです。

——ちなみにSNS禁止を破ると……
破ったら退部です。

——akaneさんだったらこのSNS禁止のルールは守っていたと思いますか?
いや、守ってないかもしれないですね(笑)。だから逆に生徒たちはすごいなと思います。ちゃんとルールを守れるから。
学校のルール、家庭のルール、いろいろなルールを守ってやっているんだろうなと。その上でさらに私の厳しい指導があって。

生徒たちが頑張っているのを見ているから私も全力でいい作品を作らないといけないという、いい意味でのプレッシャーにもなりますね。

——他にも部員たちに守らせていることはありますか?
常に発言しなさいとは言いますね。私が相手ではなかなか言えないことも多いとは思いますが、なるべく発言しなさいと。

——もっと自己アピールしていこうみたいな?
それこそダンスもそうなんですけどね。自由に踊っていいよと言われるとできないんですよ、うちの生徒たちは。振り付けられたものしか踊れない。

私の前で踊りづらいとは思いますけど「今から自由に踊りなさい、どうぞ」って言われたら、とりあえず周り見て、誰かが動き出すのを待っているんです。そしてようやく動いた人を見て、自分も似たようなダンスを踊るんですよね。

——そういう周りの様子を見ながらっていうのはakane先生から見てどうなんですか?
最悪です。生徒たち一人一人それぞれの良さを引き出していきたいんですけど、年々、これはヤバイなってくらい、子どもたちの個性がなくなってきていて困ります。

個性はあるけど出せない。そこを克服するために、うちの部ではことあるたびに「芸出し」っていうのをさせていますね。

——芸出し?
歓迎会とか打ち上げとか、何かあるごとに自分たちでネタを考えさせて披露させるんです。
ひとりで一発芸をしてもいいし、グループ芸をしてもいい。
そこにルールはないです。それで、私が笑わなかったら「もう一回」ってなるんですよ。

他の人と違うことが個性ではなく、ありのままの自分でいることが個性ということ


——芸出しにも厳しい(笑)
自分を出すことに慣れさせるためですね。人前で踊るということは自分を表現することだから、個性出してアピールしてかないとダメで、ダンスってそういうことなんですよ。

逆にそういう場を用意してあげないと、あの子たちは一生やらないと思うので。全員やらせます。人に笑ってもらうってことを考えなさいって。

芸出しをすることによってその子のキャラクターもわかりますので、教える立場から見てもすごく意味があるんです。「今からお母さんに手紙を読みます」とか「腹踊りします」とか色々やる子はやる。

体を張ってそれがウケたら「嬉しい」という小さな成功体験にもなるし、個性を出すことの練習をそれでさせています。

——そういうアピールが苦手で辞めてしまう子とかはいないんですか?
わからないですね。いるかもしれません。ちなみに、バブリーダンスを踊った去年の3年生たちは、全員芸出しを放棄しましたね。

1回だけ、先輩を送り出すために芸出しやったんですけど、それ以降やらなかったです。

——芸出しの放棄はいいんですね。
それでもいいんですよ。「そんな腹踊りなんかできません!」ってそこで反抗的な意見をちゃんと出しているから。

それは「できない」という個性の表明なので、流されてやらされているより断然いいんです。

——やれって言われたからとりあえずやるほうがよくないと
それは一番ダメですね。恥ずかしがりながらしょうもないことするのは。やるならちゃんとやろうよと。やりたくないならやりたくないと、私に対して自分の意見を言うべき。
「嫌です」というのもひとつの意見なので。自分をちゃんと出してくれればいいんです。

——変わったことをするのが個性ではなく、ありのままの自分を出すことが個性?
そうなんです。変なことをさせるのが目的ではなく、その子の本当の気持ちを出させるのが目的であって、普段全く自分を出せない子が全力で芸出しをやったら拍手だし。嫌だったら全力で嫌だと言えばいい。

自分を表現することに慣れていくと、大人になったときに生かされると思うんですけどね。例えば面接でも臆することなく、自分の言葉で話せるんで。

本番は絶対できない。だから練習で追い込む。追い込んだその分、結果は全て指導者である私の責任

——akaneさんは挫折感を味わったことや、ダンスをやめたいと思ったことはありますか?
ダンスをやめたいと思ったことはないですね。オーディションに落ちたとか、全国大会で優勝できなかったっていうのは挫折かもしれないですけど。でもその悔しさが「絶対次は負けへん」というバネにしてきたので。

でも怖いですね。失敗は。自分がダンスをやっていたからこそわかるんですが、本番でミスするのは怖い。しかも実は私、緊張しやすくて。だから余計に悔しい気持ちは、次こそはってなっていましたね。

——挫折も次につながっているんですね。
ただ、コーチをはじめた最初の頃はすごく迷走していました。「コケてもいいよ」とか「失敗してもいいよ」という指導をしていて。

それで実際に大事な舞台で転んでしまってベストパフォーマンスができなかったことがあったんです。そのとき一番悔しがっていたのは、パフォーマンスをした本人たちで、それを目の当たりにしてものすごく反省したんです。

私が転んでもいいなんて言ったばかりにって。それは違うんだって。そこからですね、「本番、完璧な演技をしろ。絶対ミスるな。集中しなさい!」という今の指導スタイルに変わったのは。

——自分の指導のせいで、生徒たちに悔しい思いをさせてしまったということですか?
そうです。そもそも、練習のときにできている演技っていうのは、本番では絶対にできないんですよ。でも練習で完璧にできていれば本番で70%まで出せる。

残りの30%は気持ちでカバーできるんです。カバーできるどころか、170%まで持っていけると思ったんですよね。

——「本番では完璧な演技はできない」という前提での厳しい指導っていうことなんですね
そうです。そのために練習を極限まで積むんです。本番で失敗したときって動揺するので、相当な精神力がないと立て直すことって難しいんですけど、そこも練習をどれだけ積んだかで変わってくる。

うちの生徒たちは、ハードな練習で精神力がついているから、失敗も失敗ではないように立て直せるんです。

そこまで練習で追い込んでいるので、結果が出なかったら全部私の責任です。生徒は何も悪くない。その練習をコントロールしているのは私で、生徒がいうこと聞かなかったら、聞かせられないのも私の責任です。

厳しい指導している分、結果に対しては全部私が負わないといけないので、だからさらに指導にも熱が入るんですよね。


子どもの頃になんか戻りたくない。今が一番楽しいから。そんな“めっちゃ楽しい大人”になるために


——akaneさんは、大人になった今、学生時代に戻りたいと思うことってありますか?
いや、高校生に戻りたいなんて全く思わないです。超楽しいですよ、大人は。めっちゃ楽しい。大人になったら自由ですから。

お金もある程度自由になるし、好きなことを好きにできる、努力次第でそういう環境に自分を持って行くことだってできる。

今が一番で、どんどん先へ行って、早くもっと歳をとりたいですね。

——大人は楽しいと言える素敵な大人になるために、10代の子たちが今やっておくべきことなどあったら教えてください
何事も思い立ったらやったほうがいい。とにかく行動。失敗したら失敗したっていう経験にもなるし、若いときにはいっぱい失敗したほうがいいですよ。

大人になると失敗しにくくなるから。今なら失敗してもそこは大人が対処するから、自信持って好きなことをやったらいいと思いますね。

ダメだったことはダメだったことで大人がカバーするから。未成年はまだ守られているので、そこは安心して全力出して、全力で失敗して、経験値を積んで素敵な大人になってくれればと思います。


akane
akaneプロフィール 
1992年生まれ。ダンサー・振付師。日本女子体育大学舞踏学専攻。大阪府立登美丘高校ダンス部コーチとして日本高校ダンス部選手権二連覇に導く。「バブリーダンス」を昨年9月に配信し5700万回の再生を越え、年末には日本レコード大賞特別賞受賞、紅白歌合戦への出演も果たし、2018年ハリウッド映画「グレイテスト・ショーマン」のPR大使としてPV振付けも担う。
詳しくはコチラ
Twitter @akachanmaaaaaan
Instagram akane813_

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