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「暗闇フィットネス」が日本で成功した3理由


FEELCYCLEは全国に29店舗を展開するバイクエクササイズ。カロリー消費量は1レッスン800kcalで、有酸素運動と無酸素運動を交えて運動効率を高めるプログラムは、全身のバランスよく引き締め効果が期待できる。六本木ヒルズ店は朝7時台の利用者も多い。(写真:FEELCYCLE Roppongi)

大音量のクラブミュージックにDJ風のコール、天井に回るミラーボールにスポットライト……。ここはクラブ?と見まごうような、"暗闇“ワークアウトスタジオが人気沸騰中。まだ足を踏み入れたことがない人も、一度体験すればきっとハマる"暗闇”の魅力に迫ります。

暗闇トレーニングの効果

「FEELCYCLE」「junp one」をはじめ、暗闇エクササイズのパイオニアとして、エクササイズに新しい文化を切り開いてきた株式会社ベンチャーバンク。ホットヨガ「LAVA」の成功でも知られる、エクササイズ界の革命児だ。


当記事は「HILLS LIFE DAILY」(運営:コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

それにしても、暗闇エクササイズの快進撃たるやすごいものがある。2012年に立ち上げた「FEEL CYCLE」は現在全国に29店舗、2016年〜の「JUMP ONE」は都心部を中心に6店舗。新たなブランドとして2017年にエアドラムなどを取り入れた「BURNES STYLE」を、さらにEMSスーツ着用ワークアウトの「EVOLV」を立ち上げている。

いま若い世代を中心に大人気の暗闇トレーニングについて、ベンチャーバンクの経営企画室PR戦略グループマネージャーの下渡恵子さんに話を聞いてきた。

「フィットネスカルチャーを変えよう、という考えがもともと弊社社長にあり、常にアンテナを張っていました。そんな折、訪米していた役員が”レディガガが20キロやせたという、バイクエクササイズはどうか?“と提案。

さらにクラブカルチャーが好きな担当者の発案もあって、バイクエクササイズにクラブ要素を組み合わせた『FEEL CYCLE』を立ち上げたところ、大ヒットとなりました。”暗闇”要素が日本人に好評だったため、第二段としてチェコスロバキア発祥のトランポリンに着眼。日本人向けに開発しました」

日本人にマッチした3つの理由

なぜここまで、暗闇トレーニングが日本人にマッチしたのか?それには、3つの理由があると分析。そこに見えてきたのは、ファスト、ファン、コンビニエントなまったく新しい魅力だ。

“羞恥心”を感じさせない空間力

まさに、日本人特有の”羞恥心“という文化的背景が最大のポイントに。暗闇で人の目に触れないため、「体型に自信がない」「下手だと恥ずかしい」「運動中に人と顔を合わせたくない」という人にも安心。しかも、トランポリン台や自転車の位置をネット予約時に指定できるシステムもあり、自信がないから後方がいい、先生が見えやすい最前列がいい、など好みで選択ができるのも嬉しい限り。

エンタテイメントの要素が大きい

バイクエクササイズやトランポリンといういわゆる”ファントレ”に”暗闇“が加わることで、エンタテイメント要素は倍増。一人で来ているのに、暗闇の異空間の中では不思議な一体感に包まれるのだ。

体験前は、こうした”クラブ感“に自分がいることこそが、(アラフォー筆者には)”羞恥心”そのものなのではないかと勘ぐっていたのだが、始まってみれば暗闇が隠れ蓑となって、恥ずかしさなんて瞬時に吹き飛ぶ。ハイテンションのインストラクターの掛け声と音楽に、こちらのテンションも負けじと急上昇、周りも頑張ってるし多少辛くてもがんばれる。

しかも辛いときは暗いからサボリやすい(!)。だからちっとも嫌にならない。本当に楽しくてストレスフリーなのだ。しかも1レッスン400kcal〜800kcalのカロリー消費量というのも励みになる。

「エクササイズは、辛いだけではだめ。こんなに体を動かせた、楽しかった、というメンタル的な充実感が高いから続けられるのだと思います。単なる体を動かす場所では続かないし、女性はハマらないと考えています」

朝7時台からは当たり前。忙しい現代女性のニーズにマッチ

どの施設も、レッスンはおよそ45分〜60分で完結。立地はほぼ駅近で、レッスンは朝7時台から夜10時台まであり、ネットで予約可能。シャワールームは清潔で数も多く、パッと汗を流してパッと着替えるゲストがほとんどという印象。ヨガスタジオにありがちな“村”的なコミュニティや、大手ジムで見かけるシニア層の井戸端会議感はゼロ。

ロッカールームの雰囲気のドライさが、たまらなく魅力的なのだ。それはほぼ誰もが「暇つぶし」ではなく、「仕事のパフォーマンスを上げたい」「ウェルネスを向上したい」「引き締まった身体を手にいれたい」といった、明確な目的をもって集合しているからなのではないかと思う。

7時台のレッスンは、”朝活“族でにぎわう。寝ぼけ眼にノーメイクで入店した女性たちが、1時間半後にはレッスンを終えてシャワーを浴び、バッチリメイクにぴしっとしたスーツで出社する姿がどの店舗でも見られる。

シリコンバレー式にもあるように、エグゼクティブは朝ワークアウトが常識。ここで体を動かして、身体も脳もシャキッと覚醒させれば、デスクについた瞬間から仕事のパフォーマンスもいきなり大馬力。オフからオンへと切り替える、チューニングスポットとしても最適なのだ。

わずか5年で成功した理由

暗闇ファントレーニングは、超速の出店スピードで続々とファンを増やしていったのも特徴だろう。これはかつて“駅前ヨガ”が「ヨガマットさえ敷けるスペースがあればOK」というハードルの低さで出店ラッシュを実現し、ヨガブームをあっという間に広めたのと似ている。

ファントレもまた、自転車やトランポリンを並べるスタジオスペースとシャワールームがあれば出店できる、“専門性の高い”スタジオ。ビルのワンフロアで十分なのだ。大規模な施設が必要となる、マシン系ジムとは大きく異なる点だろう。

そして興味深いのが、SNSにより火が付いたことだ。

「いわゆるアーリーアダプター層が、スタイリッシュなワークアウト施設としていち早く『FEELCYCLE』を取り入れてくれ、インストラクターとのツーショットやウェアの写真などをSNSにあげたことで、広いコミュニティに拡散されていきました。こちらで何かを仕掛けたというわけではないのですが、20、30代女性を中心に幅広い世代がエクササイズを通じてつながっています。これは『FEELCYCLE』独特のカルチャーですね」(下渡さん)

TEXT BY NAHO SASAKI

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