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過渡期のEVは「待ち」が正解。航続距離ほか大マスコミや世間が誤解しているEVの真実

過渡期のEVは「待ち」が正解。航続距離ほか大マスコミや世間が誤解しているEVの真実

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 世界では、最近ガソリン車やディーゼル車から電気自動車(EV)にシフトする流れが加速中。特に熱心なのが欧州と中国で、例えばノルウェーは、2025年までにすべてのクルマをEVにすると意気込み税金を大幅に免除。高速道路無料などの優遇策を打ち出しているそうです。だからといって「我々もEVを買うべきだ!」となるのは、ちょっと違うようで……

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

◆予定されていたメディア向け試乗会は中止に

 日産の国内販売にとって、今回の無資格検査問題の発覚は、最悪のタイミングでございました。

 日産が「無資格者による完成検査があった」と発表したのは9月29日。新型リーフの発売は10月2日。間に土日が入っていたので、実質的には発売前日でした。タハ〜。

 直後に予定されていたメディア向け試乗会は、「広報車が無資格検査車でした」ということで中止。日本カー・オブ・ザ・イヤーのエントリーも辞退。ディーラーでなら試乗できるかな?と思って行ってみたけど、そっちも展示のみでした。

 10月の日産の国内販売台数は半減。それも登録の大半が三菱自動車製の軽。新型リーフの納車も延期となってしまったのであります。

 出荷停止は11月7日に解除され、新型リーフの納車も始まっておりますが、出鼻をくじかれたとはまさにこのことでございますね。ちなみに広報車の検査やり直しが完了し、私どもが新型リーフに試乗できたのは、10月16日のことでした。

 乗った感想は、よかったです。というかリーフの走りは先代からよかったのですが、新型はさらに少し加速がよくなり、アクセルを戻したときの回生ブレーキの効きも強くなって、街中ならほとんどブレーキを踏まずに、アクセル操作だけで走れるようになっておりました。

 しかしまあ、そのあたりは正常進化と申しますか大差ないと言えなくもなし。EVにとって最大の問題は航続距離ですから。そちらのほうは、これまでの280kmから400kmに向上したとのことであります。

◆大マスコミが報じない(?)EVの真実

 ところで、リーフを含むEVに対して、大マスコミおよび世間様は大きな誤解をしております。今回はその誤解を解くべく、正しい知識をお伝えいたしと存じます。

●誤解その1 新型リーフの航続距離は400km

 これはJC08モードという基準に則った神業以上の数値で、絶対に死んでもムリ。私どもがお借りした新型リーフの場合、フル充電状態でスイッチをONにした瞬間、航続距離274kmと表示されました。「話が違うじゃねぇか!」と怒る方もいらっしゃるかもしれません。

 それも電欠でエンコするまで電池を使い切っての数字で、余裕を見たら200kmちょい。エアコン(特に暖房)を使うとさらに3割くらい短くなります。

●誤解その2 EVが普及しないのは充電設備が足りないから

 いまだにそういった言説を見かけますが、これは一部正しく、一部間違っております。現状のEVは、基本的に夜間自宅で普通(低速)充電し、その範囲内で走るもの。外で急速充電を多用すると、電池の寿命が急速に短くなります。

 リーフを含む多くのEVのリチウムイオン電池は、急速充電時や急速放電時に熱を発します。これが電池の劣化を早めるのです。例えば、充電設備のない月決め賃貸車庫の方がEVを買って「充電は全部外で」つーことをやると、おそらく数年で航続距離が数割落ちるでしょう。つまりEV普及のために必要性が高いのは、公共の充電設備よりも普通充電設備付きの自宅車庫なのです。

 付け足しますと、現在日本で普及している急速充電設備(チャデモ)は、EVの電池容量の増加で充電速度が足りなく、上限時間内では満足な充電ができない状態です。近い将来機器の置き換えは必須。なんだか微妙に元の木阿弥ですね。

 例えば、北米基準で航続距離500km(こっちはマジ)を謳うテスラモデルS。コイツをチャデモで30分間(1回あたりの上限)急速充電しても、たったの80km分しか充電されません。テスラで青森まで往復した勇者は、結局21回充電する破目になり、ホトホト懲りたとのことです。

 ただし、テスラは電池の冷却性能が優れているため、急速充電しても劣化が非常に少ないとか。伝聞情報で申し訳ございません。実態は買ってみないとわかりませんネ!

【結論】
現在、「全固体電池」なる次世代電池を各社競って開発中で、これが実用化されると、リーフを始めとする現在のEVは、すべて超時代遅れになる可能性があります。つまり今はEVにとって過渡期。「待ち」が正解かと存じます

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