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東芝、6000億円の増資を発表 上場廃止回避へ大きく前進

(c) 123rf

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 東芝が19日の取締役会で6000億円の増資を決議したことを発表した。この結果、10カ月以上に渡って世間の耳目を集めてきた債務超過問題の解消に目途がついた形だ。

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 6000億円の資本増強を計画していることについては、既に11日に日経新聞が報じていたが、巨額の出資に応じる投資家の開拓に成功し、正式な機関決定に至ったものである。

 同社は経営破綻した米原子力子会社(WH:ウエスチングハウス)に関わって発生した多額の債務超過を解消するため、儲け頭である半導体メモリー事業を日米韓連合へ売却することで合意しているが、各国の独占禁止法審査には6〜9カ月という長期の審査期間が懸念されていた。18年3月期末の2期連続の債務超過による上場廃止を回避するには、時間が足りずにタイムオーバーとなる恐れが付きまとっていたのだ。

 このため財務改善のメイン戦略である半導体メモリー事業の売却が、独禁法の審査遅延に見舞われても、18年3月期末に2期連続の債務超過に陥って上場廃止となる恐れがないように安全弁を設けた。調達する6000億円は破綻したWHに関わる債務返済などに充当する。債務超過の解消を確実にすることによって、経営再建問題は大幅に前進する。

 増資は当初議決権のない優先株の発行などに止めたい意向もあったが、海外の複数の投資家にとって引き受けのハードルを下げる配慮をしている模様である。引受先は相当柔軟な配慮のもとに、旧村上ファンド出身者が設立し東芝の筆頭株主であるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントも参加していると思われる。

 東芝は今のままでは18年3月末の自己資本が、7500億円程度マイナスとなることが見込まれるが、増資を実施することでメモリー事業売却の遅延が生じても若干のプラスを維持することになり、2期連続の債務超過の懸念は消滅し上場廃止の不安は解消される。

 増資によって資本増強効果に加えて、2000億円程度の税負担軽減による純利益の押し上げ効果も見込る。東芝が元米原子力子会社ウエスチングハウス(WH)の破綻によって抱える、親会社保証債務(6000億円超)を調達資金で一括返済することによって税法上の損金として認められるため、税効果の恩恵を受けられることが期待されるのだ。

 今回の増資には株式価値の希薄化を懸念する向きもあるが、上場廃止不安を解消する効果が大きく、財務の安定も大いに期待できる。

 儲け頭を失う東芝にとって、財務不安が後退することは、再生計画の進捗に期待を抱かせる明るいニュースである。

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