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裸芸人の明暗「とにかく明るい安村」と「アキラ100%」 髭男爵が直撃

おなじみのスタイルで取材に応じる、とにかく明るい安村氏

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「安心してください、穿いてますよ!」の決めフレーズで一躍時の人となった、とにかく明るい安村。しかし、ブレイク翌年の2016年、「週刊文春」の不倫報道によってテレビから姿を消し、「一発屋」の烙印を押されてしまった。彼と入れ替わるようにして、全裸芸人・アキラ100%が登場し、裸芸人界の勢力図は完全に入れ替わった。

 2人はいま、何を思うのか?髭男爵・山田ルイ53世が取材した。(以下「新潮45」10月号より一部引用)

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「正直、2016年はまだ普通にテレビに出られるだろう、その次の年からが勝負、と考えてたら、いきなり出鼻を挫かれた」(とにかく明るい安村)

 ゲス不倫、いや、文春恐るべし。

 御時世と言えばそれまでだが、昨今は、“有名税”の高騰が著しい。無茶な年貢に苦しめられた江戸時代の農民と同様、高すぎる税率に有名人は四苦八苦している。もはや、不貞=死……決して大袈裟ではない。

おなじみのスタイルで取材に応じる、とにかく明るい安村氏

 SNSのやり取りまでもが世間に晒され、辱めに遭い私生活は破綻、更には得体の知れぬ匿名の“世間”に道義的責任を追及され、結果、仕事の大部分、時には全てを失う羽目になる。世は正に、「失楽園」となった。

「『こんなしょーもない若手、取り上げなくて良いだろ!』とか、芸人らしくツッコんで終わりにしてたらまだ面白かったのかな……どこか曖昧に、中途半端にしたまま引っ張ったから、長引いたのかな、と……。不倫(報道)ブームだったし……」

髭男爵・山田ルイ53世さんのルポが掲載の「新潮45」10月号

 当時の往生際の悪さを、今また往生際悪く反省する安村。

 勿論、その往生際の悪さは、“再起”に向けても遺憾なく発揮されている。(中略)安村は現在試行錯誤の日々を送っており、諦めてなどいない。

 しかし、失速してしまったのは事実。

 そんな安村と入れ替わる様に、一人の芸人が台頭する。

“安心”の安村、緊張のアキラ

「やはり、意識はします。コインの表と裏ですから、僕と安村さんは」

「情熱大陸」のインタビューと勘違いしているのか、過剰にハンサムな口調で答える男。

 全裸で舞台に登場し、手にしたお盆を駆使して股間を隠す芸で、只今ブレイク中のピン芸人。

 アキラ100%である。

 何の悪戯か、神は同じ時代に2人の“全裸芸人”を世に遣わしたのだ。

真逆の全裸アプローチ

 アキラが最初に頭角を現したのは、「ガキ使」の名物企画、「山‐1グランプリ」。そこで披露した、“丸腰刑事”を初めとする「お盆芸」で、徐々に注目度は増していたが、不運な事に、その年は、丁度安村の当たり年。

「事務所の先輩からも、『何で同じ時期なんだろうなー』とよく言われました……」

 と溜息交じりで振り返る。

 アキラのテレビ露出、その初期は安村との共演が多かった。しかも、“安村と同じ裸芸人”、謂わば、類似タレント的な括りが殆ど。大抵のオファーが、安村ありきだったのである。

「アキラは安村のパクリだ!」

 そんな口さがない揶揄の声も耳にした。

 確かに同じ全裸芸人ということで、同一視されがちな2人だが、それは全くの見当違い。2人の全裸に対するアプローチは真逆である。

 まず、アキラは安村より“一枚”上手、もとい、一枚少ない。要は、海パン一枚纏わぬ全裸である。

「全裸に見える」ではなく、真実スッポンポンの裸で舞台に上がり、お盆で股間を隠し、「見せない」パフォーマンスを繰り広げる。「安心して下さい、穿いてますよ!」が、テレビのタブーをせせら笑うアウトボクサー的手法なら、対するアキラは、お盆の“ピーカブー”で客の視線のパンチを掻い潜る、インファイター。放送コードに真正面から挑む求道者的試みであり、テレビ的には最も“安心”と縁遠い芸人。保険未加入で車を運転するのと同じである。“事故”を起こせば即終了……一巻の終わりのスタントの如き芸なのだ。

(中略)

 全く不自由な芸だが、彼(アキラ)はむしろ、誇りを持って極めようとしている。

 元来、伝統的な股間を隠す“ノリ”は、最終的に桶等のガードが疎かになり、

「見えてる見えてるー!」

 となるのが、定番の落とし所。実際、これが一番ウケるのだが、

「失敗して、『見えてしまった! あちゃー』……やるのは簡単ですけど、それをやると僕の場合、先がない気がする。どれだけ見せずに色々遊べるか……そこを突き詰めたい」

 頑固な職人、あるいはアスリートと話している様な錯覚を覚え、無意識に背筋が伸びる。

アキラが語る安村

“安心感”の安村と、“緊張感”のアキラ……全裸界の門を守る、阿形像と吽形像。

 裸芸という、ともすれば、アングラな匂いを放ちがちなパフォーマンスを、安村はアイデアでポップに、アキラはその卓越した技術でアートの域にまで高めた。

 ベクトルは異なるものの、「局部の露出は御法度」というテレビ、いや社会のタブーに挑戦し、それを逆手に取った芸という点で2人は同志でもある。

「安村さんがいなければ、僕が世に出ることはなかったかもしれない」

 と感謝の念すら述べるアキラ。曰く、先行して売れた安村が、世間の裸に対する耐性を高め、裸に寛容な環境を整えてくれたということらしい。全裸界の義理人情、その機微は筆者には分からぬが。

 最後に、今やコインの表たるアキラに、裏、もとい安村の今後を尋ねると、

「でも、あの報道以降、安村さんの裸には、“生々しさ”が滲み出てしまうかもしれませんね……」

 急に真顔で冷静な分析を披露され背筋が凍る。まるで「覆水“盆”に返らず」とでも言いたげな口振り。彼が、文春のお世話になることは100%ないだろう。

 ***

 山田ルイ53世は、不倫報道についてさらに安村に突っ込んで取材している。全文は、現在発売中の「新潮45」10月号掲載「一発屋芸人列伝」にて。

「新潮45」2017年10月号 掲載

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