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「お手伝い」「大目に見て」 急増する金塊密輸、舞台のソウルで出会った罪悪感ない業者

鍾路の貴金属店街。狭い路地に店が立ち並ぶ=韓国・ソウル、一條優太撮影

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 日本で相次ぐ金塊の密輸事件。香港、韓国、日本の「トライアングル」を中心に金塊が蠢いています。税関を管轄する財務省によると、韓国人が関わる事件は2割を超えます。記者がソウルの貴金属店街を訪ねると「この街の人の密輸はお手伝い程度だ」「生計のための人は大目に見てほしい」と話す業者たちがいました。本来、日本に納められるはずの消費税が奪われ、犯罪組織の資金源になっている可能性も指摘されていますが、罪の意識が薄い実態が見えてきました。(朝日新聞西部報道センター記者、一條優太)

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貴金属業者「韓国人ばかりチェックされる」

 ソウルの貴金属店街・鍾路(チョンノ)。曲がりくねった路地に二千〜三千もの貴金属店がひしめく。金塊の売買をする店や貴金属を加工する作業所も多い。
 
 日本への金塊密輸の取材で聞き込みをすると、Tシャツ姿の貴金属業の男性(52)に「取材の報酬はあるのか」と聞かれた。支払えないと答えると「代わりに『あまり韓国人を捕まえないで』と書いてくれ」「2〜3年前、この辺の知り合いの貴金属業者らのグループはたくさん密輸をしていた」とまくし立てた。

 この男性によると、金塊の元値を100とした場合、航空機で密輸した金塊を日本で106で販売し、6が粗利となった。「難しいことではなかった。以前は日本の税関のチェックが甘く、10回、20回密輸しても捕まらなかった」

 最近は韓国人へのチェックが厳しくなり、5回ほどで発覚するようになった。信用できる運搬役の手配も容易ではなく、金塊の持ち逃げも起きた。収支が合わず、多くの人が撤退。「韓国人ばかりチェックされ、中国人やタイ人の密輸は素通りだ」と不満を言う。

「全容を語れる人は表に出ない」

 語り口からは全く罪悪感がない。「生計を立てるために密輸をする人もいる。大きな組織の密輸は捕まえてもいいが、生計のための人は大目に見てもらいたい」。「密輸に関わっていたんですか」と聞くと「やっていない」と否定した。

 今年5月、韓国で話題になった事件があった。福岡空港に運ばれる予定だった金塊29個(29キロ、1億3千万円相当)を関西空港に持ち逃げしたとして、韓国人の男ら9人が逮捕された。仁川空港警察隊によると、容疑者らは「暴力団に1億円で売った」と供述した。

 各国の組織の影がちらつく金塊の密輸。韓国大手の金取引業者も「密輸には日本の巨大資金がかかわっている」という見方を示す。貴金属関連業の男性(59)は「この街の人が密輸すると言っても、せいぜいお手伝い程度の規模でしかない。大きな組織に属し、密輸の全容を正確に語れる立場の人物は、決して表には出てこない」と語った。

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