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なぜ「40代は最も危険な年代」なのか

柴田昌治 スコラ・コンサルト プロセスデザイナー代表

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■40代は働き方の分かれ目を迎える

ビジネスマン人生にもターニングポイントがあります。私は、それが40歳だと考えています。入社してからの約20年間、がむしゃらに働き、会社でもそれなりの評価を得てきたのです。30歳前後で役職に就き、40歳であれば管理職になっている人も少なくないでしょう。そして、定年までの年数は、それからのほうが長いわけです。

ひと昔前なら、40歳を過ぎると自動的にポジションが上がり、部長はもとより役員さえ視野に入ったかもしれない。収入や手当ても右肩上がりで、定年後は悠々自適な生活も約束されてきました。ところが、バブル経済の崩壊以後、日本企業において、もはやそれは幻想でしかなく、そんなキャリアモデルは完全に崩壊しています。

では、40代はどんなビジネス人生を過ごせばいいのでしょうか。

私は今、40代は最も危険な年代だと考えています。それは働き方の分かれ目になるからです。ここで楽をしてしまうと、能力が一気に衰えてしまいます。誰しも覚えがあると思いますが、カーナビを使うと道を覚えていなくなったり、パソコンで文章を書いていると、いつの間にか漢字が書けなくなっています。

人間の脳は、鍛えた部分は40代以降も発達し続けます。そのことは脳科学者たちも一様に認めています。半面、刺激を与えなければ、脳は加齢とともに急速に衰えていくことがよく知られています。それを防げるかどうか、その境目が40代なのです。無事に「不惑」を迎えても、安心せずに50代や60代に向けて、さらなる人生の飛躍を期してほしいと思います。

■関心というアンテナを高く保つ

医学的にも脳を使わないと、40代からどんどん縮小していくことがわかっています。やはり、負荷をかける必要がある。例えば、別の分野でチャレンジする負荷もあるし、さらに自分の専門分野をより特化しようという負荷のかけ方もあるでしょう。そこに共通しているのは、ビジネスマンとしてのクオリティ向上の努力です。

その努力も、単に「資格を取る」といった形式的なものでは通用しません。もちろん、勉強すること自体は必要ですが、それだけで会社が求める人材になれるわけではありません。年齢を重ねてベテランとして頼りにされるのは、広い視野と情報、柔軟な精神を持つ人であり、どの部門に籍を置いていても会社全体を視野に入れるという大局観に立てる人物なのです。

たとえ、40代に入ったとしても「自分もまだ知らないことがたくさんある」と自覚し、世の中のさまざまな動きに敏感でいる必要があります。関心というアンテナを高く保つようにしてください。外部からの刺激には、いろいろなものがあると思いますが、それこそ歌舞伎に行ったり、演劇を鑑賞したり、映画も観に行ってもいい。仕事以外のことに関心を向けることで必ず感性が磨かれるはずです。

よく「大器晩成」という言い方がされます。どういう人を差すのでしょうか。一般的には、40、50代になってから急に伸びる人物と思いがちですが、そうではありません。社会に出て、半世紀も経ってからやっと成長しはじめたのでは、たかが知れています。そうではなく、若い頃から地道な努力を続け、いくつになっても成長をし続ける人のことです。だからこそ、非常に器の大きな人物になれるということです。

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柴田昌治(しばた・まさはる)
1986年、日本企業の風土・体質改革を支援するスコラ・コンサルトを設立。これまでに延べ800社以上を支援し、文化や風土といった人のありようの面から企業変革に取り組む「プロセスデザイン」という手法を結実させた。著者に『なぜ会社は変われないのか』『なぜ社員はやる気をなくしているのか』『成果を出す会社はどう考え動くのか』『日本起業の組織風土改革』など多数。近著に『「できる人」が会社を滅ぼす』がある。

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